歌人にして生物学者の著者が妻の闘病生活を描く。和歌を織り交ぜながら。日経のコラムかなんかに本人が書いてたのが、この本を借りてみた動機。一家で歌人だったんですね。私も我が子がポエムっぽい独特の表現方法を持っていると感じることがあるが、仮に将来ポエムで生きていきたいという話になったら…まあそのときは家族会議だわな。私には測定できない種類の才能。
なんというか、どう死ぬのがいいのかな、と読みながら思ったことであった。自分としては家族よりも先に死ぬだろうとなんとなく思っているので、残される状況というのはあまりピンとこないという要素もあり、先に死ぬ前提でシミュレーションだよね。耐えられる苦痛であれば顔に出さずに耐えてみせようし、耐えられない苦痛であればさっさと死にたい。結局はそれだけだ。