砂糖を中心に見た世界史の話。文章は読みやすい。砂糖、サトウキビの栽培と密接に関わる奴隷制やプランテーション、覇権国家の移り変わりなどを記している。砂糖は世界中の老若男女に好まれる特性があるが、生産には人手がかかり土地を消耗させる。歳をとって、飲み物には入れないようになったが、砂糖のない生活など考えられない。その裏に潜む暗黒の歴史がこの本に書かれているのだ。
砂糖入り紅茶を好む英国人…つまりアジアの茶葉を使った紅茶にカリブや南北アメリカ大陸の砂糖を混ぜて飲む、という構図の持つ意味が分かる。そこに世界が凝縮されていて、それを実現するには覇権国家である必要があるってわけ。使い捨てていく労働力や土地も大量に必要。なんだこの作物…誰からも好かれる悪魔のような。砂糖大根というのがあるらしく、これは温帯でも育つので期待されていたけど、サトウキビが盛り返して今に至る。あとはビートっていうのもある。