アメリカの民主党の支持者が、トランプを勝利に導いた支持層を分析した書。かなり正確だと思わせる分析だ。合点がいくし、日本もあるいはこの路線が主流派になる日がありうるかも、と思わせるものがある。最初はこれアメリカ特有のものなのかなという感じもしたけど、日本にだって応用可能な話だと思ったんだ。
ホワイト・ワーキング・クラスというのはアメリカの白人労働者層で、今までは「中間層」つまり富裕層でも貧困層でもないという部分に一括りにされていた人々。それをエリート側(専門職)とそうじゃない側(ワーキング・クラス)に分類し、ワーキング・クラスの苦悩に対応しているのがトランプだった、と。ワーキング・クラスが欲しいのは援助ではなく、安定した仕事。それを勤勉にこなす人生を誇りとしている。