Skip to main content

山椒の実

Category: Fantasy

誰が勇者を殺したか 勇者の章 (駄犬)

誰殺の3作目。結局これ、推理小説の要素はないんだよな。タイトルはフーダニット丸出しなんだけどね。

ローカル勇者の二つ名を持つ王子とその信奉者たちの物語。1作目と同じ時間軸(?)ですね。

オレは前作(2作目)のほうが好きだったな。今作は結局、勇者勢が弱体化して終わりだしなあ。

しかしファンタジーのこういうのって、どういう構図なんだろうな。現実では好戦的すぎる現生人類が近縁種を絶滅させまくったせいで、魔人的な知性存在がいないわけじゃないですか。一番近くてチンパンジーとかですからね。家畜になっている種はいくつかあるけども。もし現生人類がもう少しおとなしい種だったら、こういう世界は現実であったのかと思うと、SFなんだよね。まあ物理を超えた魔法要素があるから、それがファンタジー? そういう意味ではフォース設定があるスターウォーズはジャンルとしてはSFではなくてファンタジーなのかなあ。

誰が勇者を殺したか 預言の章 (駄犬)

続編。もうひとりの勇者の物語。前作より良かったかなー。あの日から時間が止まってしまった冒険者たちの、敗者復活戦の話。

普通に考えたら、2作目は魔人側の話だよね。使役動物をうまく使って非力な蛮族を征伐して領土を回復しているうちに勇者とかいうフザけた称号を名乗る暗殺者が現れて、英明な王の命をしつこく狙ってくる。天下統一の偉業を邪魔する蛮族め! それを正々堂々、撃退する話。じゃない。

成功版の勇者と対面するシーンは違和感があった。あそこはルークさんと見間違って欲しかったな。本人だと思うほうがおかしいだろ。ちょっとしか見たことないのに。

誰が勇者を殺したか (駄犬)

あー、ラノベってこんな感じなのね。なるほど、と。共作みたいな表記になってたけど、一人はイラストレーターだった…そうなのか。イラスト集でもあるのか? 絵本のノリに近いんだな。私はKindleの白黒画面で文章を読んだのでイラストの良さは判ずることができず、単に文章の小説として読んだ形。悪くはなかったな。

根性でどうにかなる範囲を超えた根性で根性を根性する。そういう話だった。狂ってる。いや無理だって。無理だと思ったら、そこが限界なんですよという話でもあった。

白と黒のとびら (川添愛)

魔術師の弟子が白黒の謎に挑む。数々の古代言語、数々の迷宮。

規則派と装置派。どっちにしようかなあ。私はソフトウェアの人間だから規則派かな。しかし電子工作とかクラフト系も嫌いじゃないから、装置派やるのも悪くない。うーんうーん、やっぱフィジカル優位が勝つか。オレは脳筋タイプの人間だからな。

というわけで装置派のアタッカーとして規則派への攻撃に専念したいと思っています。カチコミの予定があれば駆けつけます! そうだガレット、お前だけは許さん。

竜の医師団1 (庵野ゆき)

竜という、意志のある自然の健康を維持するための集団の話。要素がいろいろある。差別・被差別、自然環境、国際問題、人種、生活、医療、学校、友情、etc…

ちょっとサイズ感がおかしくないか。どうなってんだ。人間のサイズ、竜のサイズ、大地?惑星か?のサイズ。ドラゴンが思ったよりでかいのか、人間が思ったより小さいのか。両方か。

続編もあるらしく、いつか読むかもしれない。

アブーバースの妖石術師 (黒崎江治)

ファンタジー。久しぶりだなーこのジャンル。悪くない。怨念の宿った石を使って魔法を操る魔術師、その庇護を受けて長旅に連れ回される逃亡奴隷泥棒。

しかしこの種の物語にありがちだけど、遠くまで旅してるのに、やたらに知り合いに会うんだよな。そんな感じ。

これさあ、原理としてはどうなんだ。石が使い捨てなら再現性的な問題が…訓練は難しくなるぞ。特に強大な石の場合は、効果が分からないまま使うことになりそうだ。コントロールが効かなくなったらどうするんだろう。心配になる。

六人の赤ずきんは今夜食べられる (氷桃甘雪)

童話をベースにしたホラー推理アクション?

果たしてこれは設定を生かせているのか? 秘薬の種類が多すぎるしキャラもあんまり強くない。戦い方もうまく描写できてないんじゃないかな。映像化狙いで6人の若手女優出せばいいんだろ、みたいな感じだったり? そんなわけないか。

いろんな要素をまとめきれなかった印象。秘薬設定を頭に叩き込み、こいつの能力はコレ! と指差し確認させておいて、いや渡せんのかよ、落とすのかよ、知らん薬隠し持ってんのかよ、と怒涛の混沌に巻き込まれた。サイコ野郎はこいつ…じゃなくて影が薄い方で…のように二転三転させた割に、最終的には位置エネルギー物理攻撃で戦う無意味さだ。能力組み合わせパズルと人狼設定はどこ行ったんだ。万有引力なんてファンタジーじゃないよお…

この本を盗む者は (深緑野分)

本を盗むなよ。買え。無理なら図書館で借りろ。以上。

そんな物語。上級の呪いが街中に広がる。お前のようなババアがいるか。ジャンルを股にかけた、世代を超えた呪いの世界だ。崩壊する世界をどうやって救う? そこのお前が主人公だ。

なかなか良い読書体験になった。中では、シルバードラゴンがカッコ良かったな。ウンコすら便利だし。あの可哀想な扱いはどうかと思うが。戦闘シーンも迫力があった。

香君 (上橋菜穂子)

プリマの香薫の歌が頭の中を駆け巡る。おさえきれない、この気持ち。香薫やシャウエッセンには絶大なる信頼感があるよね。この本はどうか。

農業革命を経て発展を遂げたあとの、帝国ファンタジー。またオルファクトグラムの系統か。異常臭覚発達者が八面六臂の活躍を見せつける。アクションあり恋愛あり戦闘あり推理あり航海あり登山あり農業あり。盛り盛りの、盛りだくさんだ。一粒で何度も美味しい。

確かにね、匂いというのは意外と重要な情報だから、本書の現実を前にして考えると、農業知識の発展にも役に立つのかもしれない。現実的にはセンサー技術で解決するか、異常臭覚発達者の出現に賭けるか、犬に人語を喋らせるか…日本のフードテックでの最短距離を考えてしまう。いや虚構なんですが。

かがみの孤城 (辻村深月)

名作だった。ストーリー、登場人物、文章のうまさ。圧巻の展開は度肝を抜かれ、そして震えた。こういうのがあるから読書はやめられねーんだよなー

まさかの異世界宝探しリーグ。girl in the mirrorのシーズンを通してどれだけのお宝を集められるのか。しかも中1とは。若すぎないか。中学生ってこんなに悩みが深いものでしたっけ? 私が幼かっただけかな。のほほんとボンヤリ生きていたような記憶があるが、この記憶も偽物を植え付けられたものだったりして。