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山椒の実

Category: Fantasy

カッコーの歌 (フランシス・ハーディング)

1人称視点が妙に不気味な小説。その印象通りの奇想天外な展開。派手なアクションもあり、主人公の活躍が凄かった。嘘の木と比べても遜色ない、優秀な出来だった。 冬に読んだこともあり、読んでいてかなり寒い思いをした。夏に読めば涼しかったかなあ。

嘘の木 (フランシス・ハーディング)

hideの曲にあったなー。花はいつしか毒を吐き出し、嘘を語るだろう。いや、調べるとだいぶ違う歌詞だったな…そんな、視界ゼロの海に出るかのような冒頭から、引き込まれてゆく。騙し合い、推理、各階層での生存を賭けた戦い、そしてド迫力アクション。まるで映画だ。 時代設定に影響されながらの進行で、いろいろな思いの渦巻きを感じさせてくれる。 そして、問題の木ですよ、木。こいつヤバいね。おどろおどろしい。こんな植物

ドレスデン・ファイル 魔を呼ぶ嵐 (ジム・ブッチャー)

現代シカゴのハードボイルドで、アクションで、ファンタジー。家賃に悩まされ、警察に睨まれ、ヤクザに殴られながら謎を解く。これはいい話だなあと思って。 いきなりの魔法使いを自称してそのように振る舞う主人公だが、途中までなかなか魔法を使わない。これはラストで一発魔法を決めるだけで、その過程は普通に推理小説なんだと早合点していたんだけど、途中からバンバン魔術を決めるようになっていった。そうでしたか。 シリーズ

赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。 (青柳碧人)

「オズの魔法使い」の物語をベースに、紅の探偵が事件を鮮やかに解決していく復讐の旅物語。全てを統べるひとつのクッキーを火口に投げ込んで滅ぼさなければ! そのために遠くカンザスの地にビンテージワインを届ける! そのウサギの足のお守りの謎とは…なんか混ざりすぎてねえか? 「ごんぎつね」まで混ざってた気が。おまえだったのか!! 決め台詞を持つ探偵のキャラクターも悪くないしストーリーの繋がりもあって、童話風の急展開

むかしむかしあるところに、死体がありました (青柳碧人)

昔話をベースにしたミステリ。まさかあいつがあんなに悪いやつだったなんて! 短編集みたいになってるけど、よく語られる昔話、よくある本格推理のアングルで、一通りのバリエーションはやった感じかな。 まあこれ叙述トリックはどうかと思った。しかしこのフォーマットはいろんなことに応用できるよね。と思ったら続編も出ていた。続編も読みたいなー。別に昔話じゃなくてもよくて、よく知られている物語をベースに推理小説にすれば

オズの魔法使い(ライマン・フランク・ボーム)

題名は非常に有名だが読んだことのなかった名作。しかしオズがあんな体たらくとはね。がっかりだ。作者はなんでこいつをタイトルにしたんだろう。 →オズの魔法使い 登場人物 採点 ひとこと オズ 4.0 あまりにも無力! 使えない奴。しかも逃亡!? ドロシー 5.0 魔女を倒したのは幸運にすぎないが、幸運を呼び寄せた トト 5.0 しゃべれないというハンデを克服できなかった かかし(MoM) 6.5 無敵! あまりにも無敵! ブリキ 5.5 木こりとしては標準的な活