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山椒の実

Category: Prison

看守の信念 (城山真一)

前作の続き…というわけではないけど、同じ世界の話。 主人公の特徴的な名前が同じで行動スタイルも似てるけど、明らかに違うキャラだよなーとは思ったけど、そう来たか。なるほど。 内容は前作同様、面白かった。

看守の流儀 (城山真一)

刑務所を舞台にした推理小説。 刑務官の階級が分かりにくい。「ナントカ部長」はそれほど上じゃないの? 「部長」は結構上の役職だよなこの描写は…みたいな。難しいな。 この本自体は張り巡らされた大小の謎と伏線、その効果がズバッと決まっていくのが気持ち良いというか、すごくいい出来だった。続編があるらしいので、いずれ必ず読む。

麻薬の運び屋にされて (長野智子)

メルボルン事件を追ったテレビ屋さんが書いた本。真実は謎めいている。 メルボルン事件って知らなかったんですが、事件名から言っても割と大きな事件だった。特に日本人にとっては。 初の海外旅行でマレーシア人にハメられてオーストラリアで懲役10年か。ずいぶん杜撰な捜査だったようだ。信頼を失っていたオーストラリアの警察が手柄欲しさに書いた絵だった、という推測が一番もっともらしいが、それも先入観によるものかもしれな

冤罪放浪記 ---布川事件 元・無期懲役囚の告白 (杉山 卓男)

布川事件の犯人と扱われ、誤認逮捕の末に冤罪で無期懲役刑を受けた人物の自伝? っていうか手記。改めて再審で無罪判決を得て自由を取り戻すことができたが、その不利益たるや。 この人はかなりのワルではあったが、被害者を殺してはいなかったと。そこまで悪くはない。ひどい話もあるもんですね。ちょうど捕まえやすいワルでアリバイがないやつを適当に捕まえて自白させたってな感じ? まあ自白は共犯者とされる人物と法廷で会話して

許せないを許してみる 籠池のおかん「300日」本音獄中記 (籠池諄子)

こういう本好きなんすよねー私。世間を大いに騒がせた、大したことのない事件。何かの間違いで政局になり、異常に長い拘留期間…理不尽の塊のような扱いを投げつけられた夫婦。その夫人の方の手記。形式を見ると、拘置所で書いていた手紙を活字化したみたいですね。なんというか…とにかく素晴らしい出来だった。1月からこいつを読めるとは、今年の読書体験もなかなかのクオリティを保てそうで嬉しいよ。 あー自分としては夫の証人

札幌刑務所4泊5日 (東直己)

交通違反で罰金を払わずにいると、何度もやり取りをした挙句に刑務所に入ることができるらしい。そのルポ。割と参考になることも多い? 私は割とこのジャンル(?)の、刑務所ものを読むこともあるんだが、この人の場合は期間も非常に短いし、独居房で土日を挟んでいるので…要するに大したことは何も起きない。ただ一般人の目線で刑務所の生活を見ることができているという点ではなかなか悪くないんじゃないかと思った。 解説のダン

教誨師 (堀川惠子)

浄土真宗の僧侶、渡邉さんの半生を描いた伝記。彼は広島で被曝、長じて東京で僧侶となってから長期間、死刑囚の教誨師として過ごした。途中アル中になったりして。 救いとは何か? という話ですよね。結局そこ。そこに、死刑囚であるが故に、という話がからむ。まあ、読んでみるといいですよ。