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山椒の実

Category: Mystery

数学の女王 道警 沢村依理子 (伏尾美紀)

前作の続編。数学科の爆発事件の犯人を追う。新キャンパスのお披露目デーに、ずいぶん派手にやりましたね。怪しさ爆発してる人物はどういう役割があるのか。公安と刑事のバトル。

数学メインで大々的に大学院大学を作るというのはなかなか夢のある話、かな。副学長の政治力が光る。しかも駅前の両サイドの広大な土地だ。すごい。

ジェンダーバイアスの話もあり、そもそもがタイトルに数学の女王だよ。つまり女王がボスキャラじゃん…と思ってしまう。違うタイトルのほうが良いんじゃないの? と感じながらの読書となったが、果たしてどうなのか。

割と楽しめた。主人公もそうだけど、前作活躍した登場人物も出てくる。しかし北海道に数学の大学院か。やっぱそこだよな。

星くずの殺人 (桃野雑派)

このタイトルはチェッカーズのあの曲を思い出しますね。懐かしい。世代がバレるんだけど。

無重力下で重力式殺害方法は使えるのか。果たしてこれは自殺か、他殺か、それとも事故か。まあタイトルで殺人って書いてますけど、謎が謎を呼び呼ばれた謎がさらなる謎をなぞる。究極的に閉ざされたクローズドサークルで、次の被害者は誰?

いやー宇宙では内功も使えないし足跡も残らないからね。イマイチ宇宙ホテルのレイアウトがわからなかったけど、見取り図くらい欲しかったかな。回転で重力作ってるとして、窓からは地球。どういう構造なら? 月面くらいの結構な重力を作ってましたよね。その状態からの船外活動は自殺行為では。

そういうSF的考証にはあまり耐えられないのかもね。

わたしが消える (佐野広実)

誰だ認知症老人はハードボイルドできないなんて言ったやつは。どいつもこいつも、年寄りをバカにしやがって!

認知症に手がかかった老人の管理人さん。元刑事。捨てられた謎の老人の身元を調べ上げていく。事実は小説より奇なり。いやこれはその小説か。

まあカスタマーレビューの不動産設定についてはオレも思った。どういう権利関係になるのか、はて? と。商慣習も分かってないよなあ。まあそんなことは置いておくと、いい話ではあったかな。

老虎残夢 (桃野雑派)

武侠小説で、クローズドサークルものの推理小説。なんと魅力的な設定か。果たして、楽しめた。がんばれテムジン! 金宋なで斬りだ!!

私もこれから内功を鍛えることはできるのだろうか。どうやって? メソッドを知りたいぜ。そして雪の山荘で足跡を残さずに移動して完全犯罪を成し遂げたい。

それにしても達人を殺すのは大変だな。なまなかな腕ではやれんよな。

探偵小石は恋しない (森バジル)

モルックプレイヤーが多数出演する推理小説。そんな流行ってるのかな。モルックのプロリーグとかありそうな世界?

誰が誰だ。まあ登場人物をかなりスリムに絞っているので混乱することはなかった…いや混乱はあるんだけど、理解の妨げになるほどではない。

まあ、そうだなあ、だいたい全員活躍したかなあ。そういう意味では良い話だったかな。狂人の率が多めではあったが。いや多すぎたが。狂ってないやつを見つける方が難しい。

名探偵 円朝 明治の地獄とマイナイソース (愛川晶)

幕末から明治にかけて活躍した落語家が晩年に優れた洞察を見せる。神楽坂のあたりが舞台で少しは親しみがある。サブタイトルのマイナイソースはマヨのことでした。

円朝の弟子の息子の駆け出し料理人が事件を回して、円朝が華麗に解決する。元勲系の偉い人との交流もあり。

割と楽しめたなあ。明治の空気感と、小さくて大きな謎解き。

十角館の殺人 (綾辻行人)

10角形はデカゴンと言うらしいです。

館ものミステリの傑作と名高いこの本。孤島でミステリ研の大学生が殺戮の渦に突入する! このデカゴナイトに誰が生き残るのか…?

ミステリの作家名がニックネームなので分かりやすさはあるが、本名で呼ばれる場合に誰が誰よ、というのがある。しかし終盤の名乗りは熱かったぜ。私の中では、名乗りが熱い作品=名作、という公式があるが、それがまたも証明されたわけだ。ふー。エラリイ、君のカードさばきがこんなところで披露されたらもう…

○○○○○○○○殺人事件 (早坂吝)

前代未聞のタイトル当て推理小説。孤島ミステリなんですが。この字数のタイトルがネタバレとなるとしたら? それがこの本だ。

サークルクラッシャーは誰だー、一体誰なんだー!?

最終的には、そーゆーことするんすか。いいんですかそうゆうの? となった。モードが変わったときにイヤな予感はしたんだけどね。そっち行くのかよ、と。しかしこの作品に関してネタバレせずに何か語るのは無理があるんだろうな。説明に不可欠と思えるような、使えないワードがいくつもあるので。メフィストフェレスとか。

北緯43度のコールドケース (伏尾美紀)

北海道の警察の話。ドクター持ちの女性刑事だが、なかなか専門を明かさない。しかもキャリアじゃないという。刑事課だったり生活安全課だったり、異動も忙しい。陰謀渦巻く警察組織で、この先生きのこるには、何が正解?

誘拐事件と死体遺棄事件と売春組織と捜査情報漏洩と…時間をかけて事件を解決していく。その先にある真実とは?

いやー良かった。いや良くはない被害の多い事件ばかりだけど、小説としては良かった。師匠ー、置いてかないで下さいよー。そうだな、これは繰り返し師匠に置いて行かれた弟子の話でもある。

恋と禁忌の述語論理 (井上真偽)

解明された謎を、数学的な論理で検証する。無駄なモテモテっぷりにイライラするが。あのウエオロとフーリンまで出てきたときにはどうしようかと思った。

が、実際はこっちがデビュー作で、ウエオロはその後シリーズ化されたということらしい。そっちか。それにしては設定にクセがありすぎるが。

論理式がたくさん出てきて良かった。式を立てるまでが推理です。