被害者との接点なしの難事件に、久々の現場に出る。現実世界でも、虚構世界でも、なかなか成功しないよね、誘拐って。作中にあるようにランサムウェアのほうが成功率が高い。まあその場面は、だいぶ非現実的な描写だったが。
描写を見るに、身代金の受け渡しを考えると犯人を捕まえるのはイージーだと思った。シンプルにビットコインでも要求すればいいのにな、という感じがする。やっぱ時代はマルウェアだよな。物理人間の誘拐なんて割りに合わないよ。
被害者との接点なしの難事件に、久々の現場に出る。現実世界でも、虚構世界でも、なかなか成功しないよね、誘拐って。作中にあるようにランサムウェアのほうが成功率が高い。まあその場面は、だいぶ非現実的な描写だったが。
描写を見るに、身代金の受け渡しを考えると犯人を捕まえるのはイージーだと思った。シンプルにビットコインでも要求すればいいのにな、という感じがする。やっぱ時代はマルウェアだよな。物理人間の誘拐なんて割りに合わないよ。
近代日本の人物や故事を元に探偵物語が繰り広げられていく。この作者はこういうの好きですよね。持ち味を存分に発揮した作品が続く。中村屋のボースで開幕しつつ、ラストの衝撃もしっかり確保。これは期待できる。思わずWikipediaを読みふけってしまう。なるほど史実ベースでひねりを加えて、こうなるのか。新解釈というか。
まあ、そういう話です。この著者らしいあっさり感。意外な悲劇も起きないし、爽快感もあり、こういうのも悪くないね。ただ、もうちょっとネットリ書いたやつのほうが好みというひともいるだろうね。
活躍の余地がなさそうなキャリア警察官とカラテマンの刑事が西東京を走り回って犯人を追い詰める。最後は東京駅から皇居に突入(してない)か。割と楽しめた。
個人ブログとかもう死に絶えてるんだよなあ、と思うシーンもあった。なんに殺されたのかは議論の余地がある。まあオタクならしょうがないか、などと納得するのだが。あと今は自動制御のドローンだから、犯人もこんなことする必要がない時代になった。犯罪もはかどる技術革新。
一人称を「わし」にしようとして何度失敗したことか。我が人生を振り返ると失敗の連続しかない。そんなことを思う開幕からの、事件の連続。息をつかせない展開。悪くなかったね。怪異であってサイエンスでもある、説得力ね。能力者の能力が、覚醒する。この襤褸襤褸たる身体に宿りし邪悪なる…そして背中の傷跡すらも聖痕となりて…
結局狐は狸だったのか、まさかそんなことがあっていいのか。主人公の偏見的な物見はどういう方向に向いているのか分からなかったな。なんかのスパイス的な意味があるんだと思うけど、あんまり効いてなかったというか、必然的な描写ではなかったと思うなあ。解説を見るとシリーズものだったので、この性格づけは他作で行われたものなのかもしれない。
アンパンマンのテーマのようなタイトルだな。そう思って読み始めたこの物語だが…
剣豪伝説? 達人級の連続殺人鬼とは言え、いくらなんでも殺しすぎじゃないですかバトルロイヤル形式ですか、と言いたくなるくらい死んでいった。文章は普通に上手いので一気に読めた。こんだけ死んでスプラッターにならずに済んだのは著者の医学的知識によるものか、犯人の腕の良さか。これがデビュー作らしい(犯人ではなくて、著者の作家デビューね)。伸びしろとかを感じるべき? もう、今さらだよなあ。
穴掘りシリーズ第2弾。穴掘りで先手を取られた話の後編、みたいな話だった。どうしても後味は悪いよね。悪役を悪役らしく描こうとしているのは分かるが、対照的すぎて不自然な感じになってしまった。さすがにこれは悪すぎるでしょうよ。そこまで悪くなくてもいいでしょうよと。もうちょっと手心というものが…
前作も犯人の悪さに関しては、そうだったかな。あいつも悪すぎたよね。
まあ今回も出来は良い部類だと思った。思ったけど、でも悪すぎてついていけない気がしたよ。ミステリと言いつつ、謎はそれほど大きなものではない。自然な展開についていくだけ、悪はあくまでも悪。そんな夜の読書だった。
俺、アクロイド。お前、何ロイド?
クリスティの問題作。だって悪ロイドだぜ? 悪の、アンドロイド。やばすぎる。名は体を表す。危ないよ。近寄るな!? 話し合おう?
のっけから関係者が死んでいくんだけど、ポアロ登場が序盤のキモかな。渋るんだよね。この理髪師くずれのガイジンのカボチャ農家が。そして引退宣言までするという。しかしフランス人だつけ? ベルギーだったような。
クリスティで麻雀の観戦をすることになるとは思わなかったな。日本のリーチ麻雀ではなく、中国ルールかな。花牌は出てこなかったが。しかしあの土壇場で飛び出した天和には驚いた。九蓮宝燈なら伏線にもなったのに。
「川崎警察じゃオラー!」ドガ! バキ! ドス! ガラガラドッカーン!!
沖縄返還の直前あたりの時代の川崎警察の話。ヤクザが活躍する。相変わらず、時代の空気感が良い。このシリーズいいよね。
今回も、いいやつが死んだな。しんみりするよ。
しかし謎があんまり解決してない気がしたなあ。羽田空港から車に乗って、同じ車が無事な描写があるけど交通事故に遭ってる、みたいな。地下で死んだやつも、あの場所にいる理由があんまりないままなんだよな。現実ならともかく、小説なんだから。全体的にもっと説明できてたほうがいいんじゃないか。ほんと、現実ならそれでもいいのだが。
江戸時代の歌舞伎役者たちの中に紛れ込んだ鬼を探す話。このでんせつてきなじけんは「かぶきおに」という童子たちの遊びとして現代にも伝わっている。ウソですが。まあそんな、ウソのようなことばかり言い出す人たちの話。
リズムが良かった。筋はちょっと複雑さがある。人数も多いけど女形と男形の違いくらいしか印象に残らない…まあもっと描写はあるんだけど、詰め込みすぎでは? 一つ一つは割と良さがあった。
途中で鬼がちゃんと出てくるのか不安になった。出てこなくても解決編を書けたんじゃないか。まあ、出てきます。鬼。ご期待ください。
オシャレ会話を楽しむためのハードボイルド風探偵物語。息をつく暇もなく、マシンガンのようなオシャレ会話。このリズムだよね。短編集でテンポもいい。主人公の興味の範囲がいい具合に絞られていて、統一感もある。なかなか良い作品だった。それでも最後の方の暗殺の話は偶然が過ぎたと思うが。
全体的にはかなり楽しめたし、シリーズになってるらしいので、他の作品も読みたいなあ。