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山椒の実

Category: Mystery

あなたが殺したのは誰 (まさきとしか)

謎を突き詰めて、関係のなさそうな事件の関係を明らかにするシリーズ。今回は誘拐殺人事件、いや殺人誘拐事件と強盗殺人と事故とバブル期の離島リゾート破綻頓挫の末の自殺火事傷害致死駆け落ちと…どうやって関係するんだこれらが。これだけの要素の関連がどうなってんのよ。

いやーすごかった。早合点と勘違いが甚だしいが、突き詰めるべき理由がある。遺体を見つけたところは凄みがあった。捜査能力が非常に高い。

彼女が最後に見たものは (まさきとしか)

いくつかの死をつなぐ糸。家族とのつながり、承認欲求。今回もあのコンビが解き明かしてゆく。幸せとは。

幸せアピールがどれも他力本願というのがまずいよね。ダーリンがあれくれたみたいな。それで承認てのはさすがに虚しくないか? そうでもないのか? 自分が成し遂げたことを誇れよ。自分の力でさあ。承認すんなそんな投稿を。そんな感想を思った。メーカームーブメントが必要だ。全く近頃の若いもんはw

誰もが確固たる自分を持っているわけではないのは想像しているけど、いつまでもティーンエイジャーみたいな人生は過ごせないんだよ人間ってのはよ。ガミガミガミ…

微笑む人 (貫井徳郎)

これはミステリ? なのか? 謎が謎を呼び、予断と推測で悪人を作ってゆく。最後はさらなる謎が提示される。うーむ。証拠もなく心象だけでこんなことをしていいのか。犯人の内面に迫りそうで迫れずに、しかし迫ったことにして終わる。探偵役が小説家ならそれで許されるのか。そんなことあるのか。もうちょっとちゃんと捜査して推理した方がいいと思うんだよな、推理小説ジャンルなら。状況証拠ですらないってのは、どうなんだ。

ただこれがジャンル違いということであれば、話は別であって。解決しない謎を提示して、消えない残響を読者に残せばそれでいいという話でもある。

殺意の構図 探偵の依頼人 (深木章子)

なんていうか、説明的な文章が続いていく。うーん、どうなんだこれは。あんまり入り込めなかった。この説明してんの誰だよっていう。いや影の薄い主人公なんだけど。

しかし短期間に一族が全滅に近い損傷を受けたのは酷いなあ。死に方もそれぞれが苦しんだ。

解決編は悪くなかったな。こうするしかない。わかるけどな、だけどなあ。

花束は毒 (織守きょうや)

いやちょっと待て、ヤバイヤバイヤバイ。まずいだろそれは。守りたかったその笑顔。ホントにさ。守れるものならね。とんでもねーな。なんという執念。そんなとこでバイトすんなよマジでさあ。

最後の選択はなかなかだった。俺なら…言えない。この主人公のキャラなら、言ってもおかしくない。ドキドキした。

薬も過ぎれば毒となる 薬剤師・毒島花織の名推理 (塔山郁)

薬剤師探偵…なかなかいいところ突いてきますなあ。神楽坂を舞台に、薬マニアの薬剤師に恋するホテルマン。神楽坂ってそんなとこあったかな。

殺人事件が起きるわけでもないが、小さな事件を解決しながらトントン拍子に話が進む。ちょっとテンポが早すぎるかなあ。それでいて二人の関係は焦らしまくるわけだが。

続編もあるらしい。読むかどうかは未定。

倒産続きの彼女 (新川帆立)

前作の続き。

まさかの主人公交代。凄いな。あそこまで無茶なキャラの作品をシリーズにして、さらに地味主人公とは。その事実が凄い。前作主人公や主要人物はちゃんと出てくる。物語は前作よりもだいぶ良かった。そういう部分があった。ただ終盤は無理が祟った? 予想を上回る展開になった。ちょっとダメだろうと思ったけど…まあ、いいか。

アリバイ崩し承ります (大山誠一郎)

密室使いの次はアリバイ使いだ。なぜか時計屋をやっているアリバイの専門家に捜査一課の新米刑事が通い詰めてアリバイをどうにかする短編集。

全体的には、無理がある。こんなのトリックと言えるか? まあアリバイを中心に物語を作ってしまうとこうなっちゃうんだろうなあ。