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山椒の実

Category: Horror

鬼談百景 (小野不由美)

残穢に使われなかった、短い怪談を集めたもの。それぞれ、後味が独特で、余韻が残る。 まあ残穢が凄すぎて残りカスみたいな扱いを受ける可能性もあるんだろうが、ここに収録された怪談も深堀りしていけば底なしの闇に囚われるのかもしれない。

残穢 (小野不由美)

ホラーってこんな感じなんすか。怖いじゃないですか。どうしてくれる。 怪異が怪異を呼び、著者がそれを丁寧に逆向きに辿っていく。ドキュメンタリーの詳細な調査報告のような。こんなリアリティくっつけて、果たして許されるのか。後味がすごい。

影踏亭の怪談 (大島清昭)

怪談の短編集、呻木叫子シリーズ(?)。もうちょっとこう、夏に読んだ方が季節感が出たかな。まあそんなことはいい。 本格的な理論派のオカルト推理小説? って感じかな。この種の小説にあんまり手を出してこなかったから、どんな出来なのかはよく分からない。娯楽としては、なかなか悪くないと思う。推理小説だけに人は気軽に死んでいくのだが。 オカルトルポの原稿編と推理本編が散りばめられて、原稿では匿名、本編では実名という

盗まれた街 (ジャック・フィニイ)

ホラー系SF。理路整然としていなくて、納得いかない設定が多い。ちょっと自分向きではないな。例えばゾンビ映画みたいなね。ゾンビって設定があるじゃないですか。あんなに伝染しやすく繁栄しか望んでいないのに、動きが鈍すぎるっていう。もうちょっと抜け目ない生物である必要があると思うんだよね。 この小説はそれに近い。まあこの宇宙人は設定がまさにゾンビの亜種みたいな感じだけど、結末までもが納得いかない。この人ただ