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山椒の実

Category: Books

ストレンジ・シチュエーション 行動心理捜査官・楯岡絵麻 (佐藤青南)

今回はなかなか趣向の違う一作になった。こういうのもいいね。むしろ一番いいかもしれない。事件は会議室で起きてるんじゃないんだよ。まさに。足で稼ぐ。

そろろ主要登場人物がマンネリになってない? という心配も感じた。まあレギュラー4人はかなり強力だが。

このシリーズ特有の、一つ一つの事件とそれらを貫く事件、関わり合いながらそれぞれが余韻を残す感じね。

飛鳥クリニックは今日も雨 (Z李)

犯罪者だらけの現実の街。探偵と事件屋、半グレ、詐欺師、ヤクザ、キャバクラ女、裏社会の人物が次々に出てくる。そしてそれらにつながる、過去の出来事へ。

主人公が他の登場人物に半グレと表現されて心外に思うところは良かった。実際やってることは半グレだからなあ。絶妙に要領を得ない、それでいて分かりやすい語り口も雰囲気がすごい出てるし、とても良い作品だった。わたしはサラリーマンで、通勤電車で読むわけだけど、電車乗り過ごしたよ。久々にね。しかも2回。こんなことってあるのか。

サッド・フィッシュ 行動心理捜査官・楯岡絵麻 (佐藤青南)

今回の敵は倒さなくていいのね。いや倒した敵もいるが。

相棒がモブ化して敵対キャラが強力な仲間になってきている。DBのベジータ状態?

しかし、薬物は不要だったんじゃないかと思うよ。ちょっと不利になりすぎるよねえ。飲む時点で判断力が落ちている。まさか、これが老いか?

実際、通勤電車とかでもこいつ薬物影響下か、と思える人物がいたりするけど、そういう性能の落ち方を見せていた。おれも時には、そうなる。そう、素面でも性能が落ちる時があるというのに、ましてや薬物影響下では。

変な地図 (雨穴)

変なシリーズ。

謎の集落にあのテイストで栗原氏が就活する! 豊富な図表やイラスト、謎めいた地図。親族の執念と血に導かれ、今ここに因習の全貌が明らかに。悪魔が来りて笛を吹く…そして大量死に導く。

なかなか良かった。主人公のキャラはこういう感じなのね。生い立ちの秘密、家族、気質。ふむふむ、と。

インサイド・フェイス 行動心理捜査官・楯岡絵麻 (佐藤青南)

いやー強かったなー。かなりの強敵だ。しかし主人公も驚異的な思考能力と観察眼で対抗だ。まるでニンジャだ。スゴイ!

スピード感あふれるやり取りとカーチェイス、大量殺人、そして頭脳戦。いいねえ。

相棒もライバルも、誰もが水際立った活躍をしたのもグッドポイントだ。前作に引き続き、MoMを主人公から掻っ攫うような活躍だ。そういうことなんだよなあ。

失踪者 (下村敦史)

謎のクライマーの失踪事件を追う。熱き山男の物語。謎のクライマー登場で、その影を追ううちに、主人公はまさかの真相にたどりつくのだ。

いやーこれはなかなか良かったよ。良かったけど登山用語は懇切丁寧な説明を読んでも分からなかったw

これ説明はないけど主人公もかなりスーパーな実力者だよな。少なくとも、並の人間ではハナから無理だ。謎クライマーも謎クライマー2もすごかった。このまま宇宙まで登れる日も近い! それを追いかけるスーパー主人公もエラい。

ブラック・コール 行動心理捜査官・楯岡絵麻 (佐藤青南)

ついに来ました宿敵との対決。あれ、ラインナップを見るに、まだまだ続くはず…なのにこの展開、もう最終回じゃないか。第1部完、第2部に続くって感じか。

そんな感じで読み始めたが、この設定でもなかなかタネは尽きないもんだなあ。

しかし心理学で説明できることばかりじゃないんじゃないかという疑問も、ないわけじゃないな。

これ以上の敵がいるの? って気もするが。つまり今回の敵はニンジャスレイヤーのラオモト・カンみたいなやつだった。強くてひどい。

殺人事件に巻き込まれて走っている場合ではないメロス (五条紀夫)

強靭極まりないフィジカルと正義の心、そして推理力から構成されるメロスという男。

漢気の塊、セリヌンティウスが亡霊となって付きまとう時点でヤバいラストが見えるが、そんなことはない。ないのか?

ところどころミニ教養講座じみた説明があってよかった。プラトンがメロス以上の英雄だったとは。筋肉が全てを解決する。

サイレント・ヴォイス 行動心理捜査官・楯岡絵麻 (佐藤青南)

心理学を駆使して取り調べにより真実に迫る警察官。自供というわけではなくて、喋らなくても反応だけで見極める感じ。

しかしこれでシリーズにできる? だって何でもわかっちゃうんだよ。地名への反応だけでアジトの住所まで分かっちゃうレベル。犯人の嘘もホントも全部。まるでスター状態のマリオ。無敵じゃないか。どうやったら負けるの。神だから犯人が分かった、タイムマシンで犯行現場を目撃しに行った、みたいなレベルじゃないの??

硝子のハンマー 「防犯探偵・榎本」シリーズ (貴志祐介)

こんな感じだったんだ。榎本シリーズの第一弾。ミステリークロックの時だとこんなんじゃなかった気が。本作も気球トリックを使えば実現できたんじゃないのか。この時点では思いつくほどの実力がなかったということか。成長著しいと。

本作はこれまたとんでもないトリックを、技術に秀でた泥棒が暴く。犯人側もかなり強力な知能と根気、体力、技術を持っている。被害者側もまた強い。休日出勤で秘書を何人も駆り出しているのは非効率も甚だしいが、それ以外は一分の隙もない。そんな強者同士の戦い。サブ主人公の弁護士の女性はまあ…

割と楽しく読めた。シリーズの他のやつにも手を出そうかなあ。