Skip to main content

山椒の実

Category: Books

微笑む人 (貫井徳郎)

これはミステリ? なのか? 謎が謎を呼び、予断と推測で悪人を作ってゆく。最後はさらなる謎が提示される。うーむ。証拠もなく心象だけでこんなことをしていいのか。犯人の内面に迫りそうで迫れずに、しかし迫ったことにして終わる。探偵役が小説家ならそれで許されるのか。そんなことあるのか。もうちょっとちゃんと捜査して推理した方がいいと思うんだよな、推理小説ジャンルなら。状況証拠ですらないってのは、どうなんだ。

ただこれがジャンル違いということであれば、話は別であって。解決しない謎を提示して、消えない残響を読者に残せばそれでいいという話でもある。

殺意の構図 探偵の依頼人 (深木章子)

なんていうか、説明的な文章が続いていく。うーん、どうなんだこれは。あんまり入り込めなかった。この説明してんの誰だよっていう。いや影の薄い主人公なんだけど。

しかし短期間に一族が全滅に近い損傷を受けたのは酷いなあ。死に方もそれぞれが苦しんだ。

解決編は悪くなかったな。こうするしかない。わかるけどな、だけどなあ。

竜の医師団1 (庵野ゆき)

竜という、意志のある自然の健康を維持するための集団の話。要素がいろいろある。差別・被差別、自然環境、国際問題、人種、生活、医療、学校、友情、etc…

ちょっとサイズ感がおかしくないか。どうなってんだ。人間のサイズ、竜のサイズ、大地?惑星か?のサイズ。ドラゴンが思ったよりでかいのか、人間が思ったより小さいのか。両方か。

続編もあるらしく、いつか読むかもしれない。

少女たちは夜歩く (宇佐美まこと)

城下町の話。バンコランは出てこない。このタイトル、出てくると思ったんだけどな。何かと不穏で、薄気味悪い話ではあった。UMAが強すぎる。即死ではなくてダメージも感じられず、さらに素早いこともあって抵抗もしづらいよね。

年代的に辻褄が合っていたのかどうかもちょっと分からなかったけど。ホラーってのはこんな感じだよなー、みたいな。

そのツイート炎上します! (唐澤貴洋)

2019年あたりの炎上事情の話。まあ、あの頃はそうだったなあ、みたいな。あれから7年? どうだろう。むしろ今はずいぶん年月が経っちゃったんだなあ、と思わせる。

いろいろ動きがあったけど、最後はAIが全部吹き飛ばしちゃった感がある。炎上も規模が縮小したのでは。弁護士業界の市場規模があまり大きくなる前に消滅しそうな。話題が多くなりすぎて分散しちゃう感じなのかな。

自分があんまりネットの話題を追わなくなったから、そう思うのかもしれないが。

王の綽名 (佐藤賢一)

ヨーロッパの王の異名をネタに語る。なんつーか、王政とは何か、何のためにか、と考えてしまう。便利だから王にしとく、みたいな感じなのかな。例えば中国の王や皇帝あたりとはちょっと違うよね。位置づけが。ごちゃごちゃしてて兼務も多くて、血縁だけで国が合併したりしちゃうもんな。なんというか、互助会みたいな感じ。絶対王政の光と影?

異名というのも諡とかとは違って、正式名称的なものではなく、なんとなくみんなにそう呼ばれる、みたいな感じなんだな。そんなところにも世界観の違いがある。

花束は毒 (織守きょうや)

いやちょっと待て、ヤバイヤバイヤバイ。まずいだろそれは。守りたかったその笑顔。ホントにさ。守れるものならね。とんでもねーな。なんという執念。そんなとこでバイトすんなよマジでさあ。

最後の選択はなかなかだった。俺なら…言えない。この主人公のキャラなら、言ってもおかしくない。ドキドキした。

断裂回廊 (逢坂剛)

公安青春物語。あーあ、スペインじゃなくて北朝鮮かー。まあ、そりゃそうなんだけど。

とりあえず、ラストは酷かった。明かせなかった種明かしを無理やりやってページ数を省略したのに、まとまってない…みたいな感じ。序盤・中盤もちょっとなあ。後半の展開で持ち直した気もするけど、ラストが酷かったから、全体的な読書体験は良くなかったな。

FCバロセロナ流 世界最強マネジメント (フェラン・ソリアーノ)

運ゲーなどない。特にサッカーなんてものに運否天賦などないわけよ。

ロナウジーニョの頃のバルサの会長が当時のことを振り返りながらマネジメントについて語る。ゴールや勝利は偶然にはやってこない。スペクタクルなサッカーで世界を魅了するバルサの経営とは。

当時の話がいろいろあって、楽しく読める。なるほどそうだったか、みたいな。

選手の側もこのくらいちゃんと考えて移籍先を選べれば、ミスマッチも起きにくいと思うなあ。まあタイミング、タイムスパンの違いとか要素はあって、活躍できない事象が起きる。リケルメの話とかはまた別の要因で起きた話だが。しかしバルサも選手獲得で失敗してないとは言えないんじゃないの。