司政官シリーズの長編。少ないイベント、長い独白、限られた人々との会話。
このシリーズ初めて読みましたが、面白さはありました。設定も魅力がある。ただ、思考をたどる文体がどうも気にかかるという面があるかな。短編の方が楽しめるんじゃないかと思う。
司政官シリーズの長編。少ないイベント、長い独白、限られた人々との会話。
このシリーズ初めて読みましたが、面白さはありました。設定も魅力がある。ただ、思考をたどる文体がどうも気にかかるという面があるかな。短編の方が楽しめるんじゃないかと思う。
鬱のようなものが薬によって克服、根絶された世界で、精神科医が…というSF。それでも減らない自殺率。舞台がいいですね。火星唯一の精神病院。これだよ、これ。本格的な書き込み情報量、不安定な主人公、人類の精神病治療の歴史をなぞり、そして…
いいSFを読めて、気分がいいよ。こういう本を読みたかったんだよ。
過剰共感と珊瑚たちの物語。ビギンズナイト?
後半は謎施設でキャピってるだけだったが、前半は悪くなかった。前のやつの方が良かったな。全体的には、あんまりパッとしなかったような気がした。期待値が高すぎたか。途中で提示された関西弁の謎は、結局なんだったんだろう。
過剰共感をテーマにしたSF。他者への共感が強すぎて自分の感覚と区別がつかなくなる。そこで記憶を再生するビジネスが実用化されたという世界。
記憶や意識に関するSFで、キャラクターの作りもあって突拍子もない設定と思った。あとモンスター討伐的な話はどうかと思ったが、読み進めていくとしっかり書き込まれている優秀なSFだと分かる。社長をはじめとした登場人物のバックグラウンドもアツいし、ビジネスモデルの構築とかの側面もあるのが深みを増しているんだろうな。
容疑者探偵の話が良かったな。深いような、深くないような。広島の話も綺麗な話ではあった。
タイトルの物理学ジョークはFedora18のコードネームにもなっていたことを思い出す。あれも10年以上前なのか。時の経つのは早いもので。今やredhat系はずいぶん減って、debian/ubuntu系ばかりになってしまった。rpm/yum(dnf)の方がdeb/aptより好きだったんだけどな。それはともかく。
タイトル作の牛球もそうだけど、リアリティのある導入部からの、流れるようなトンデモ展開。私はかなり好きで、これはクセになるかもしれない。
SFの短編集。割と優秀なやつだった。巡礼の話とか、あと昔のお話を織り交ぜた話とかも良かったな。飴のやつのほうね。江戸時代の怪談話をこねくり回すやつはあまり好きになれなかった。
全体的に、長さもちょうどいいし、出来もよかった。いいんじゃないかな、うん。
SFの短編集。タイトルに反して、ミステリではない。短編といってもかなりしっかり書き込まれていて、ねっとりじっくり読むことができる。少し古い時代で、みんなタバコを吸っている。現代なら、登場人物は理由なくタバコは吸わない。本作では登場人物のほぼ全員が喫煙者だ。
全体的には、道具立てを不条理SFにしただけで、内容自体はすごく内向きというか、登場人物の心理に偏った内容になる。そこは引っかかってしまうよね。独白多すぎでしょ、という。カフカっぽいというか。状況を説明しているようでいて説明していない、現実感の希薄な文章が続く。この作家も相当に孤独なんだろうな、なんて思ったりして。
前作の続き。
駅暦、構造遺伝界、エキナカ、自動改札、スイカ…この空気感が優秀だよね。大団円があるわけじゃなくて、静かに横浜駅の中で非人間的な世界が続いていく。
北海道のエージェントの名前もかなりいい響き。ハイクンテレケ、サマユンクル…
あとがきも良い出来だった。
宮沢賢治のアレを下敷きにしたSF長編。ジョバンニが最強の格闘家となって巨悪と戦う。鬼神・カムパネルラの運命はいかに? 果たしてラスボス・宮沢賢治を倒せるのか、それとも??
又三郎の登場エフェクトはあたかもキングエンジンの様相。彼もまた、強者なのだった。ブルカニロ博士…あんた一体!?
そんなわけあるか。そう言いたくなる展開が続いた。
不思議な人探しの物語。連作短編。第1話のインタビューのところがなかなかいい出来で、グッと引きつけられる。
問題はだ、手紙で、フリガナがあることだよ。青いインクの手書きの手紙。そこにフリガナふる? 人と書いてラヴ…この不自然さ。縦書きなの? 横書きなの? 気になってしょうがないよ。
転機になる、ヘミングウェイのやつが良かったな。あと高校生のやつもかなり良かった。
読んで思ったのは、無理にオチをつけなくてもいいのに。だった。どうしたって無理があるよねえ。まあ、これがストーリー的にメタな話になるのは、妥当なんだろうけど。