明智小五郎の初登場作品。なかなか凝った作りになっている。楽しめた。
この頃の明智小五郎はまだ変装もしないし武闘派でもない、ただの書生。書生ってどういう立場なんだろうな。学生? それとも今で言うニート?? 語り手も同じ立場のようで、喫茶店で時間をつぶすカネくらいは持っていたみたいだが。
少年探偵とか出てこない、純粋に大人向けの話。SMとか出てくるもんね。ラストもそれほど鮮やかではなく、小林くんが刑事だったりして(小林少年の父親かなんかかな?)。
明智小五郎の初登場作品。なかなか凝った作りになっている。楽しめた。
この頃の明智小五郎はまだ変装もしないし武闘派でもない、ただの書生。書生ってどういう立場なんだろうな。学生? それとも今で言うニート?? 語り手も同じ立場のようで、喫茶店で時間をつぶすカネくらいは持っていたみたいだが。
少年探偵とか出てこない、純粋に大人向けの話。SMとか出てくるもんね。ラストもそれほど鮮やかではなく、小林くんが刑事だったりして(小林少年の父親かなんかかな?)。
またも青空文庫で少年向け古典小説。
しかしまあ、子供向けとはわかっていてもグイグイ引き込まれるストーリーテリング、そのテクニック。凄い。今でも色褪せない。永遠とはこういうことを言うための表現なのかもしれないね。
まあ言葉狩りが進んで最近だと許されない表現もチラホラ。それも含めての古典、だよねー。まさかまさかで最後の爆発オチも今後に期待を持たせてくれて熱く、良い。やっぱ江戸川乱歩は凄かったんだな。
言わずと知れた名作。少年探偵。小林くんだな。そして明智小五郎。懐かしいなぁおい。
最近青空文庫に入ったんだよなこれ。ということで早速ダウンロードして読んでみた。小学校時代に読んだんじゃないかという記憶があるけど、けっこう覚えてるもんだな。かなり思い出せる。時代的にはちょっと前の話にはなるものの、それなりに舞台がしっかりしていて描写もほどほどにリアリティがあって、けっこうちゃんと読ませるよね。子供でもここまでのものを読むんだな。情操教育的にも素晴らしいんじゃないか。
佐藤正午の小説。佐藤正午は決して期待を裏切らない、ということが改めて証明された気がする。
主人公が小説家で地の文もその小説家が書いた文章というていになっていて、古本屋や床屋のおやじ、女たち、本通り裏のあの人など、いろいろな人が出てきて小説家と小説を翻弄する。まあこの設定で確実にあるであろうという混濁を織り込みつつ、最後はすっきりまとめてくる。読後感は何とも言えないもので、スッキリ感はないけど納得している自分もいて、しかしいやこれは…という思いも持つわけで。だいたいこれさ、直木賞て2回も受賞できないでしょ?
ダ・ヴィンチ・コードのダン・ブラウンのデビュー作。NSAが舞台ですね。
計算機やそれを取り巻く人々の描き方の不自然さは置いておくとして、まずはその…エンセイ・タンカドですよね。日本人。もしかしたら広島には多い苗字なのかもしれない、と思う気にもなれないこのネーミング。日本語に訳すときになんとかならなかったの、と思ったけど、読み進んでいくとそういうわけにもいかなかったことが分かるという…この名前じゃなければいけない理由があるのだ。日頃から忍殺に訓練されているから不自然とすら思わない?
ラングドンシリーズの第3作かな。ラングドンシリーズ…言わずと知れた宗教ウンチク活劇。今回もアメリカ合衆国の首都ワシントンDCを舞台にウンチクまみれのアクションで暴れ続ける。絵になりますな。CERNのやつ(天使と悪魔)とダ・ヴィンチ・コードを読んだのは1年以上前かな。先日の死都日本で久々にウンチク活劇いいなぁと思って、残るラングドンシリーズを読もうと。これで残すはインフェルノだけか。まあインフェルノもいずれ読む。
今回はアメリカ建国の父とかフリーメイソンとかそういう話。フリーメイソンの暗号でシンボロンを云々…。まあまずはそのウンチクですよ。詰め込んでくるからね。油断できない。最後はまたもボロボロになりながら悪を倒してなおウンチクを続けるというね。様式美? なかなか素晴らしい。設定や展開に納得行かない部分もあるんだけど、そこは別にいいや。ウンチクだけではなくて、ストーリーもちゃんと作ってきてるし。
15年前の殺人事件を、記憶を頼りに解決しようとする話。さすが「身の上話」を書いた佐藤正午。図書館で借りて、返却期限が迫っているのにもう一度読もうとすらしてしまう。主人公はいったい何者なんだ、というのはあるし、この女は結局どうなるのか、というのはあるんだけど、それもまた趣がある。まあ普通の人なんだけどね。普通で終わっていいのか、というね。
15年前、というのがキーになるのかなと思って読んでいた。殺人事件の時効が15年というのは今はなくて、昔の制度ではあるのだが、そういう設定なのかと。で、時間差があるので片方が時効になってもう片方が…みたいな展開になるのかと思ったんだよ。
タイトルのインパクトを導いた設定で押し切ったSF推理小説、と思いきや、ちゃんとまともな推理小説として成立しているところが秀逸。まあ登場人物がみんな探偵気取りで、誰が本当の探偵役なのかという話ですね。ライトノベルの系統か、角川っぽい書き方ではある。
けっこう楽しめたが、ちょっとこの設定がやっぱ受け付けないんだよね。もっと文字数を使って重厚な感じにしても良かったと思う。
2の続き。リスベットが入院中にいろいろな人が暗躍する。まあなんだかんだで良識が勝つ。ちょっと普通に勝ちすぎて気持ちが悪くなるほど。ただこういう展開のほうが読後のスッキリ感はあるだろうね。2はまあ明らかに続きがあったけど、3のラストはそれほど多くの謎が残ったわけではないし。
ただまあ、1や2に比べるとドキドキ感は薄いな。描写がいろいろあって勝つことが分かってしまっていた。1は呪われた一族による孤島ミステリで先の展開を読みにくかったし、2は狂人軍団との対決で、設定の無理さを脇に置いとけばこれはなかなかの強敵だった。そして3はスパイ小説。ジャンルを変えながらの3部作。次はSFか何かか? と思わせつつも、この著者は4を途中まで書いて永遠の眠りについたらしい。そして権利関係でモメて4の途中までの原稿も日の目を見る気配はなさそうだ。これ以上この著者の本を読めないのはちょっと残念に思う。
ミレニアム1の続き。前作でサブ主人公だったリスベットがほぼ主役になり、謎が解き明かされていく。まだ残っている気がするが、それは3に続くんだろう。やはり出来は良いしミカエルは見境がない。相変わらず変態率が高いが、若いカップルは正常だった。残念なことにはなるが、そこに良心を見た気がする。
これミステリとしては探偵コンビであるリスベットとミカエルが一度もまともに会わないまま終わるんだよね。そのへんも良くできてて面白かった。すれ違い的なところもあり。
あと金髪の巨人はちょっと現実感がないな。人物設定に無理があると思う。しかもこのラスト、これじゃ絶対終わらないよね。そこも3部に続くのか…