今回の騒ぎと、僕らの住んでいる世界のテクノロジー

私はテクノロジー業界で生活していて、今回の新コロの騒動でまあ、我々の生活する世界って割と分野を超えた関わりがあるんだなっていうのを再認識している。数学とか物理とか、応用範囲の広い学問ってあるけど、情報科学/情報工学にもそういう面がある。

まずは在宅勤務だ。いわゆるリモートワークなんだけど、自分の会社はネットワークの会社ではあるけど、ネット屋さんの中では古い企業でもあって、あまり誇れるような状況にはなかった。(ネット屋さん以外の人たちの状況はもっと悪いんだろうか。)自分はネット屋さんへの転職以来、リモートワークに備えてノートPC(MBP)1台のみでコード書きから事務作業から何から全ての作業をやっていた、割と珍しいタイプの開発者だった。だから、余裕で対応…というつもりだったのが、そこまで楽勝じゃないってことは分かったよ。マジで右往左往したw ただ、そんなにメインの仕事自体の効率は落ちていない。邪魔されにくくなったし、自宅の部屋やキーボードやディスプレイが使えるので、環境的には良くなった面もある。

次に、いわゆるグリッドコンピューティングね。ずいぶん前に流行ってたやつ。私はネットで借りてるサーバで長年IBMのWorldCommunityGrid(WCG)にBOINCクライアントで参加している。WCGは今回のウィルスに対するプロジェクトはなくて、Folding@homeとかRosetta@homeにはプロジェクトがあるから、移ろうかなという気分もある。Foldingの方は独自クライアントで、そのハードルは高い。RosettaはBOINCなのでアカウントを作ってコードを入れたらすぐに移れるだろう。BOINCクライアントもdockerの中に押し込めようと思った時期があったけど、そのままプロセスで動かしている。信頼。

それから、3Dプリンタかな。私も最近遊んでないけど、やはりハードウェアの高速プロトタイプと言えば3Dプリンタ。定番になっている。呼吸補助マシーンの自作物とか故障しやすいパーツの代替品とかはチラホラ聞くね。それが今後多くの人命を救うとすれば、良い仕事だ。

私は物流関係の会社の株をいくつか長期保有していて、今回ので売るかどうか迷ったんだけど、人の往来は減っても物流は減らないだろうと思ったこともあって動かなかった。結果的には間違いでモロに下がったんだけど、それは置いといて、3Dプリンタで物流がいらなくなる世界が来るんだろうか。FAXで郵便が減ったみたいなアレね。以前それ関係の本を読みつつ考えたときは、当分はコスト的に現実離れしていると判定してたけど、もうじき考え直してもいいかも。

あとは動画配信ですね。YouTubeのデフォルトがSD画質に! 無限のパワーを持っていると思われていた、Googleのネットワークでもそうなんだね。✨️⭐オジサンちょっと安心したよ⭐️✨

学校も休みが続いたりするようだから、リモートで授業やる努力はしてほしいんだけどなーというのは強く思っている。学生の勉強の機会を奪う損失は大きい。できることは、やってほしい。それがSD画質でも、いいよ?

というのは、私の祖父は太平洋戦争末期の学徒出陣を経験していて、大学を3年で卒業して戦地に行っている。生前「私たちの頃は学徒出陣があってね」みたいな話を何度か聞いて、当時はあんまり意味が分かっていなかったけど、、、東大の学生の勉強の機会を1年奪って末端兵士にするという…まあ、今考えても愚策ですよね。それを是とした当時の大人はそーとー狂っていたわけだが、現代になって、その愚かさの半分が実行されつつあるんじゃないか? そう感じているんだ。

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