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山椒の実

正義を振りかざす「極端な人」の正体 (山口真一)

高校から大学にかけての時代、私は中庸でありたいと思っていた。今でもそう思ってる。この単語は「凡庸」と混同している人も多いのだが。本来の意味は、偏らないこと、そして変わらないこと。それを保てなくなることをこそ、私は恐れるのだ。自らの老いにより判断力は日に日に鈍り、ネットの気を利かせたお節介なパーソナライズにより受け取る情報は偏っていく。それに抗うために、この本から何らかの示唆が得られるかどうか。

別に応援してるスポーツのチームの情報をパーソナライズしてくれるのはいいんですよ。今は競技で括るような雑なカテゴライズじゃなくて、チームで見てくれるし。ただ、時事問題みたいなものはもっと広く知っておきたいわけよ。いろんな意見と対立軸、論点を押さえておきたいと。

それで。この本の情報には意外なこともあり、そりゃそうだよということもあり。既存メディアの影響が大きいとか、匿名やめても効果がないとか。

韓国の実名制は効果がないというか、減ったんだけど、普通の投稿も同じくらい減ってヤバい投稿の率は変わらなかったらしい。そもそも違憲だったので廃止されたとかいう話。

まとまった情報を得られたという意味では、読んで良かったと思った。対策の5箇条みたいなものについては、あまり響かなかったが。構造というか仕組みみたいなものが分かれば、対策は立てやすいと見た。