今後起こること

いまのところDeepMind/Googleしか巨大なプレイヤーがいないのかな。でも、だんだん現れて消えて、そしてまた現れてくるんだろう。DeepMindの人は今は無二の天才と称賛されているが、常に上には上がいる世の中、天才はいつまでも一人ではないだろう。今回話題になった囲碁だって1位の打ち手は18才だよ18才。どんどん出てくるんだ。

いずれにしても、私の仕事はなくなるんだと思う。子供が成人する頃までは稼がせてほしいものだが…どうかな。未来人が攻めてくる時代だからな今は。逃げきれると思う? まだ逃げきれると思ってんの??

それで、私の失業までに起きることを当てようかと。

まず、割と難しい理論を使った単純な目的のアルゴリズムの考案というのは機械に取って代わられるだろう。例えば暗号とか圧縮(要はエンコード/デコード系のアルゴリズムね)とかがこれに当たるな。暗号で言えば今は楕円曲線暗号が全盛期なので、いきなりこれを壊すと問題が大きいため、既存の捨てられつつある暗号を破るアルゴリズムを機械に考えさせるという仕事を誰かが実施する。そして、思いもよらないやり方により、かなり安い計算コストで暗号が解読されるようになる。そして次は楕円曲線暗号が解読される。最後に機械が新たに暗号化アルゴリズムを考えだして、しばらく使えるねという判定を下すので人類はそれを使いはじめるだろう。その理論は誰にも説明できないが、既存の説明可能な暗号が全部解かれてしまうので…。

さらに、似たことがいろんな分野のアルゴリズムに適用される。人類は欲望に正直なので、カネが絡むアルゴリズムがその主戦場になる。そして欲張りな賢者に富が集積されていく。人類はそれを受け入れるか、破壊して再分配するかの選択を迫られるだろう。革命が起きるか、抑圧が勝るか。近年のマインドから言えば、貧者ほど抑圧を好み、貧者ほど貧しさを自責と見なす傾向があるから、もはや革命は起きないような気がする。実際に構造を知っている人は不公平だということが分かっているけど、そうでない人にとってはそうでない、みたいなのがあるよね。知的生産者に限って、AIに負けるようなら価値ないじゃん、みたいに考えていそうだ。実際に最初に切られるのが知的生産の分野なのだがね。

ただ経済のしくみってのはうまくできているので、我々のレベルの人間(って何?)が貧困にあえいで困窮するっちゅうことはないんじゃないかなと楽観している。オレ困窮してないっすよ。オレを困窮させたら大したもんっすよ。

残りそうなアルゴリズムは対象データの少ない、一点ものの処理。私なんかは今は割とそういう一点ものの処理をなぜか(無駄に?)自動化する、みたいなことをやっているので、少しは寿命が長いかもしれない。まあこれも少しは、というレベルなんだけどね。

あとはクリエイティブ系なところね。いろんなデザインとか作画作曲作詞作文…まあ、いろいろあるんだろうけど、何か独自に作る系の仕事は軒並みやられるよね。

そして、単純労働というのは意外に機械に取って代わられることが少ない。これはまだまだ人間のほうが単価が安く、故障にも強く、故障しても交換しやすいためだ。従って、ある程度の頭脳を持った階層の人々が最初に仕事からあぶれると思うんだ。例えば工事現場の交通整理みたいな仕事を機械にやらせる必要性が見当たらないでしょ。コンビニバイトだって人間のほうが有利だ。ああでも、力仕事は別か。

となると、単純労働の軽作業で長時間働く…というのが今後の有望な生存戦略なのかな? これならまず失業しない。そのかわり人間同士のパイの奪い合いが今より激しくなって単価はどんどん安くなる。つまり常に給料下げてれば永遠に失業しない。凄い。天才か。

ずいぶんだせー未来だなおい(笑)

あとは興行の類。機械と機械の争いを、チケット代を払って見に行く人間はいない。今だって、機械のほうがチェスが上手いからって、機械対機械の試合でカネ取れないでしょ。そのへんの原理は全部同じだよ。相撲ロボットやサッカーロボットができて、例えばそいつのパスが中村憲剛よりも有意に上手いと証明されても、やはり僕は等々力に行って青いチームを応援するだろう。

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