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山椒の実

名探偵の証明 (市川哲也)

有名人な名探偵が名探偵という職業を意識しながら生きていて、そして世代交代していく。昭和と平成…

大小様々な謎を息をするように解きながら、大きな謎に挑んでいく。圧倒的な勢いで迫る老い、無垢な若い才能への嫉妬と挫折。その先にある再起。無意味なエロシーンは誰得なのか? 挫折の日々に関する描写は上手いと思った。

最大の謎とその謎解きに関しては、ちょっとやりすぎたんじゃないかなと思った。

「名探偵もの」っていうのもちょっと書く側が意識に入れすぎると、違和感が大きくなりすぎるので良くないんじゃないかな。たとえば自分が高位のエンジニアだとして、「名エンジニアです」と名乗るかというと? スポーツ選手だったとして、「どうも私が名選手の〇〇です」と名乗るかというと?? 普通に探偵で、事件を解決すればいいじゃないの。