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山椒の実

カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで (市谷聡啓, 新井剛)

ソフトウェア開発の現場の物語。物語というか、スクラム開発の紹介を物語風にやっていく。ゴールドラットのザ・ゴールのような、と言えばわかりやすいかな。

私も開発者で、スクラム風なやりかたで仕事をしている。スクラムそのものではない。スクラムマスターとプロダクトオーナーがいて。全体的にはなかなかいいものだ。ただ立場としては内製システム開発なので、この本のような受託開発の事例とは異なる面が多いかな。

実際のスクラムマスターは優秀な開発者でもあったが、この本のように会社を離れてしまった。この本のように、と書いたが無論、喧嘩別れではない。スクラムマスターというのはどうしても、そういう習性になるのかもしれないね。

ところでリモートワークとの関連はこの本の時点ではあまり考慮の必要がなく、記述もない。現在のような状況では必須の項目になろうが、実はスクラムとリモートワークは意外に相性が悪くない。コミュニケーションの頻度が高いだけで、対面である必要があるイベントは多くない。初めてのイベントだと画面だけじゃ何やってるか分からないだろうが、2回目からはなんとかなる。

まあ100%リモートにするのはまだ勧められないと思うよ。そこを目指すのが次の世代のスクラムなのかもしれない。コロナ後の仕事はリモートが中心になるだろうし、そこはフルリモートで、という考えになるのは自然な話だ。