永遠の愛は、ない

ある聖帝は言いました。こんなに苦しいなら、愛などいらぬ、と。

ちょっと前に、Androidで単独で動作するRSSリーダーのアプリを見つけて、RSSを読むようにしてみた。1週間くらいそれでやっていたけど、単独のアプリでやるには無理がある。登録するサイトが多くなると、すぐに電話だけでは読み切れなくなる。MBPのChromeと同期してほしいし、ダブったエントリを削除してほしいし…で、そのアプリを捨ててfeedlyを使うようになった。これは電話でもPCでも読める。無論、既読の管理もちゃんと同期する。機能も割とあって、APIも出してくれている。これはこれで悪くない。

で、何を見てるかって、一般/IT業界のニュースとか地元系ニュース、開発系で割と有名な個人ブログたち、あとは川崎サポのブログね(ブレイブサンダースを語るブログはほとんど見つかっていない)。更新は毎日膨大で、飛ばし読みをするだけで1日が終わってしまう気がする。それはそれで、忙しくて寂しい人生になるよね。昔もそうだったな。

老人に片足突っ込んでいる年齢に差し掛かって、私は昔話がしたくなった。
(以下長文が続きます)

昔J.B. Antenna(JBA)って言ってた頃があって、よく見ていた。自分は試合の感想やらプレビュー記事みたいなものを好んで読んでいたし、書いていた。JBAはJリーグサポのブログのアンテナで、チームごとにまとまっていて、割と見やすかった。確かチームごとに購読するサイトのリストの管理人を置いて緩やかにつながる体制だった。このブログもJBAには登録されてたんじゃないかな。当時JBA経由でのアクセスがそこそこあったように思う。コメントしてくるサポもいて、他サポが超絶うざいコメントを残していく煩わしさが今は懐かしいくらいだw。自分もコメントこそしなかったが試合の前日や翌日には対戦相手のサポのブログを見て回ったりしていた。そのJBAは2011年に閉鎖。バックエンドとしてタダ乗り(?)していたRSSアンテナのサービスが閉鎖されたのが契機と記憶している。

feedlyもAPI出してるから、JBAみたいなものを作るバックエンドとしても使えるのかもしれない。

実はJBAの前は自分でRSSリーダーみたいなものを作ってこのサイトのトップページにしていた時期もある。まあ、これを自分で運用するのはバカだって気づいて、すぐにやめたけど。当時はPHPでコードを書くこともあったんだな。

当時エクスポートしたOPMLを元に追加削除しつつlivedoor reader(LDR)で読んでた時期があった。JBAとは平行期間がほとんどか。川崎サポのをLDRに登録して、他サポのをJBAで見る、みたいな。LDRは一時はヘビーユーザーだった。当時世の中で配られているOPMLを探してきて片っ端から突っ込んでたら、エロサイトのRSSが大量に登録されてですね、会社で普通にLDRの画面を開いてたらその…みたいな事件もあった。会社でも暇つぶしに使うんだからさ、そこは考えなきゃいけなかったねえ。

LDRも2014年に閉鎖されて、ドワンゴが買い取ってLive Dwango Reader(LDR2)になった。LDRが閉鎖された頃には、すでに川崎サポのブログを読んで回る習慣をやめていた。LDRに最後にアクセスしたとき未読がすごい量溜まっていたが、クリアする気にすらならなかったことを覚えている(確かカテゴリ(?)につき200件が上限になっていて、全部のカテゴリが200になってた)。当然、LDR2には移行しなかった。LDR2も2017年に閉鎖。3年か。心意気はあったと思うけどまあ、儲かるわけがないよね…(feedlyは儲かってんのかな? 有料プランにした方がいいだろうか??)

で、2chにアクセスするのもやめてたし、自分はかなり長い間、「さっかりん」経由でしかJリーグの世間話を見てない感じだったのね(このブログは「さっかりん」には登録されていません)。さっかりんの登録サイトは少ないので、かなり限られた情報にしか触れていない状態だったんだ。あれRSSじゃないアンテナだしね。

そこで。

今般feedlyを使い始めたのを機に、大昔に保管していたOPMLを引っ張り出してきた。それで分かったことがある。当時絶大な愛を語っていたサポらは散り散りになってしまい、更新を続けているブログはほとんどない

乱立していた無料のブログサービスもマイナーなやつはどんどん潰れてったから、ドメインごと消滅している例も。今回移転先のURLが得られればその先も見に行ってみたけど、移転した先の更新もやはり止まっているのがほとんど。独自ドメインで運用していた人たちも、ブログ更新はおろかドメイン更新すらしてなかったり。URLは有効でも川崎フロンターレのことは全く書かなくなってたり。スタジアムに通い続けている自分の印象としては、川崎サポ自体は増えていく一方という認識だったので、ネット上に古参ブロガー(?)がほとんど残っていないという事実は意外だった。どこに行ったんだろう。ブログ自体が下火になって久しいというのもあるけど、この生存率の低さは。あの愛情は幻だったのか。ていうかJBA末期ですでに更新してないブログも多かったなー。

一方で選手では久木野が引退して子供にサッカーを教えている(?)のを見て、懐かしく感じた。あいつ、いい選手だったなぁ。彼は川崎時代に使っていたamebloをそのまま使っていた。良い例外。ナイスガイすぎるだろ。

で、保存してあったOPMLで数えてみると、157サイトのブログを登録していた。うち、アクセス不能になっているのが32サイト。そして2019年に更新があるのは26サイトのみ。生存率は20%を切る。

更新停止したサイトの数と、残存しているサイトの数をグラフにしてみた。毎年順調に更新が停止していて、このぶんでは全滅の日は近い。

削除されたサイトの数
更新を停止したサイトの数
残存サイト数
残っているサイトの数

私も引っ越しや機材のトラブルで1ヶ月以上アクセスできない状態に陥ったこともあるし、だいいち2008年にWP導入でURLを変更しているのでアレではある。数年はリダイレクトしてたけど、今はリダイレクトもやめた。2008年以前からずっとこのブログを読んでる人はまずいないだろうとは思う。

feedlyの「フロンターレ」フィードは改めて探して整理し、現在の登録数は45サイトとなっている。これを多いと見るか少ないと見るか…

更新をやめた理由は人それぞれなんだろう。ブログ形式をやめてtwitterやFB、Instagramなんかに移った人もいるだろうし、流行りに乗ってMediumやnoteに乗り換えてたり、ネットやめたり、物理で引っ越しして川崎に来なくなったり、サポやめてたり…最後のエントリに更新やめる理由を書いている人もいたけど、唐突に更新が止まっている人が多数派だった。ある日の試合の感想を書いて、何事もないかのように、それっきり。それで10年経ってオレみたいなヤツが見に行くと…なんつーか、物悲しくてね。

人生は、サッカーは続いていくんじゃなかったのかい?

まあ私もサポーター活動はあんまりしなくなってるんだよね。自ら傷つきながらハッキリ言ってしまえば、ただの観客。だからサブタイトルが「元サポ」みたいな記述になっている。

自分も更新をやめる時は唐突で行くのがいいんだろうか、と考える。「うんこ試合ーうんこ試合ー」みたいな超絶くだらないこと書いて、そのまま終わり。うーん、多少の挨拶くらいはしたいと思うのはオールドタイプか? そもそも自分のメモを他人に晒しているだけで、広く伝えようという意識のある記事はほとんどない。想定読者は将来の自分。気持ちとしてはタイムカプセルを埋めてるのに近い。

というわけで私はコストは減らしたいけど永続性を重視していたから、無料のブログサービスは使わなかった。手元にデータを持ちたいし、勝手に広告が入るのにも抵抗があってね。まあ現状dynamic dnsが無料のやつだから、あそこが潰れたらここのURLも死ぬんだが。その時はドメイン取って課金して維持します(URL変わるけど、データは手元にあるから)。当初は自宅サーバだったが今はTLSの証明書やVPS代で課金してるから、そこにドメイン代が多少増えてもどうってことない。

あんまり変な構成と課金にすると、死んだ時に遺族が困るというリスクがあるね。更新をやめたらネットでは死んだも同然で、リアルな死はネット上でも同様に死を意味する。いかなる愛も、永遠ではない。

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