2013シーズン

まだ天皇杯はありますが、今季等々力開催の試合は終わったので、今シーズン全体の振り返りと、退団する選手に関して。

今季は仮設メインスタンドがひとつの目玉でした。ピッチに近くて評判は上々と聞きましたが実際のところはどうなんでしょうか。旧スタンドがシーズン途中に消えていく様子を観測することができましたが、それにも感慨深いものがありますね。来2014シーズンいっぱいまでは仮設スタンドで、2015シーズンから新メインスタンドが運用になる予定。バックスタンド側もトイレは来シーズンには何らかの改善の予定があるらしい。ゴール裏のトイレは男子小便器の数が豊富なのであまり並ぶことはない。しかも奥の数個は列から見えないから、いつもガラガラなんだよね。

ホーム最終戦の日、私はずっとオーロラビジョンが見えない位置にいたんで煽りVTRもセレモニーの映像も見れなかったんです。オーロラビジョンのアウェイ側への早期移設も計画されていると聞いてますが、ホントに早くしてほしいなぁと思います。来季に間に合うといいのだが。

伊藤宏樹について。等々力のコンコースの異常な混雑も、座席確保の困難さもこの人が成し遂げたことの一つだと思えば不思議と腹が立たないもので。J2優勝、J1昇格、等々力を満員に。右肩上がりの歴史を作ってきた、その功績は大きい。

矢島卓郎について。プレーに関しては、歴代FWでもナンバーワンと言えるほど好きでした。ダイナミックなポストプレー、豪快な突破、ヘディングの下手さ。敢えて順位をつけるとすれば、矢島>我那覇>黒津=コバユウ=テセ…くらいな感じ。まあ名前を出していない選手はタイプが違いすぎて、ポジションが違うみたいな感じで比較はできない(ジュニーニョとか)。まあそんな細かいことを言ってもしょうがないか。子供はゲットゴールが分からず、「やーじまー、たくーろおー、せっとぼーる、たくろおー」と、get/setの対義語の関係、goal/ballの相関関係が分かっているような歌詞で口ずさんでおりました。

アラン・ピニェイロについて。スーパーパトリックを甲府に渡した後釜として入団したアラン。チャントの出来は非常に良く、最初は私は多摩川の歌だと思って、「たまー、がわー、あのかわーこえーてゆこうー」かと勝手に思って歌ったのですがその歌詞で大声を出すのは単なるはた迷惑で、本当の歌詞は「あらーん、あらーん、ばもあらんぴにぇーいーろおー」だった。天皇杯では彼がいなければ負けていたと思えるほど活躍したし、リーグ戦にも何試合か出ていた。ただパトリックと比べるとずいぶん小粒、という印象も。矢島がフルに使えなかったから、なおさらこのポジションの選手の不在に悩むことになり、その結果、大久保が本格的に覚醒することになる。

ロブソンについて。天皇杯の1試合しか見ていないが、あの試合では「準備できていないな」という感想しか浮かばなかった。若さゆえか? 身体能力はかなり高そうだったので、使えば伸びるという判断での獲得だと思うが、出場機会に恵まれなければ成長もない。移籍が正解なのは自明。

風間宏矢について。どうしても「風間兄弟」とひとくくりにされてしまうことが多いのだが、別の選手だし別の人格を持っていると思うので、宏希とは別項にする必要がある。ただプレーも名前も似てて、私も区別がつかないんだよね…。共通項としては、「普通にサッカーが上手い。川崎の中でも平均以上の上手さをキープしている」「しかしプロとして特別なものを持っているようには見えない」というもの。宏矢は前の方で使われていた選手。身体も大きく技術も高く、狭いスペースでも安定してプレーできていた。アシストもけっこうしていた印象だが得点は0、今季はほとんど出場なし。これで足が速くて得点力があれば矢島並みにイケている選手だ。確かに実力はあるのだが、それを活かせる移籍先は限られているんじゃないかとも思う。良い移籍先を見つけて欲しい。本来のポジションはMFなんですね。確かにFWよりもMFのほうが活躍できそうに思いました。

風間宏希について。中盤で使われていたほうの選手。今季リーグ戦は開幕戦のみの出場(途中交代…私は映像も見ていないが出来が悪かったのだろうか?)。昨年はかなり重宝されていたのだが、山本真希、中村憲剛、稲本潤一、大島僚太、森谷賢太郎あたりとの競争に敗れた形。正直、マイボール時に安定したプレーをすることに限っては宏希の実力は(憲剛や稲本も含めた)競争相手に決して引けを取るものではない。ただし、それ以外のプレーの印象が薄い。例えば森谷賢太郎と言われればあのシーンであのプレーをした…大島僚太と言えばあのシーンで…とプレーが思い浮かんで人に説明できる気がするが、宏希に関しては周囲に溶け込んだプレーというか、あまり他の人には印象に残っていないであろう何気ないプレーばかりが思い浮かぶ。そこが彼の強みでもあるのだろう。移籍先で川崎と対戦することがあったら、きっと懐かしいと思うだろうな。飛躍と成長が望める移籍先を願う。

棗佑喜について。昨年はレンタル先の栃木でかなり試合に出ていたようだが、呼び戻された。いわゆる「都倉タイプ」のFWで、このタイプは多くのクラブで重宝されると思うが、今の川崎のサッカーでは使いどころが難しい。しかも今季は大型センターフォワードの座を巡り、矢島・パトリックとの競争という困難な状況に置かれた。結局ライバルも使われなくなったが、代わりに中央の座は得点王・大久保嘉人のものに。こうなると割って入るのは全くもって難しい。今季のリーグ戦出場は1試合(アウェイ新潟戦のラスト)1分間のみ。例えば終盤パワープレイするチームだったらもっと出場機会があったと思うし、そうでなくてもとりあえず前に置いときゃ何かと役に立つタイプで、川崎の事情もあり、移籍したほうが幸せなケースだろうと思う。

観客動員について。メインスタンドの改修中であり、仮設スタンドにはあまり多くの観客を受け入れることはできない。リーグ戦に限れば、12K~20K人といったあたり。平均16,644人はだいたい2万枚くらいしかチケットを売っていないので、通年で8割以上の席が埋まったということになる。1年間で282,952人の動員は浦和(630K)、マリノス(467K)、新潟(443K)、東京(426K)、セレッソ(319K)に次いで6位。状況を考えれば悪くない数字で、メインスタンド完成の暁には平均してプラス1万近い増加が見込める。…というか、見込みたい。メインのチケット価格も上げることで客単価も上げるはず。川崎に限ってはスタジアムの改築が観客動員増加・収入増への特効薬になるはずだ。ところで5/11のセレッソ戦はなんでお客さん入らなかったんだっけ? 成績低迷? 天気?? 私も記憶にない試合。

反則ポイント。最終節までフェアプレー賞の期待があったが、緊迫した展開と主審のイエロー乱発のせいでポイントがずいぶん加算され、リーグ戦の順位と同じ3位となり、フェアプレー賞の基準を満たせませんでした(38ポイント、警告45、異議・遅延8、警告2回0、退場1、停止3、警告・退場なし9)。1位が優勝した広島なので、広島は2冠ということになります。その広島の反則ポイントはマイナス4という驚異的な数字。そして清水のダントツなポイント数(119)は意外です。ところで川崎の退場1は選手ではなく、アウェイ新潟戦の望月コーチの退席処分によるものですから、10人で試合を続けるケースは年間を通じてありませんでした。

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