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山椒の実

Category: Mystery

看守の信念 (城山真一)

前作の続き…というわけではないけど、同じ世界の話。 主人公の特徴的な名前が同じで行動スタイルも似てるけど、明らかに違うキャラだよなーとは思ったけど、そう来たか。なるほど。 内容は前作同様、面白かった。

中途の家 (エラリー・クイーン)

国名シリーズにぶっ込んできた非国名ミステリ。著者が気に入っているベスト幾つかに入っていたので、読んでみた。 まあ描写されるアクションやらには不自然さはあるけど、アクション小説じゃないからいいや。のっけからすごい設定と偶然だったけど、なかなか読ませるミステリだった。悪くない。 まあこういうのネタバレしたくないんだけど、これを書かずにおくのは無理かもしれない…序盤の人称への違和感が難しさを増していたかな。

沈黙のパレード (東野圭吾)

物理学者シリーズ。なかなか良かった。セガールは最後まで出てきませんでした。期待してたのに(してない)。 推理小説としては、このトリックを考えついた時点で勝ちですよね。それに四半世紀に渡る因縁を付け加えたのは蛇足? それとも…

犯人に告ぐ3 (雫井脩介)

巻島対リップマン。あのリップマンも年貢の納め時か。前作ではずいぶん謎めいていたけど、今作では最初から主人公感が全開だから、ちょっと寂しくもなりつつ、楽しく読めた。 しかしこれ、巻島もクビにはなるんじゃないか? どうだろう。

消えた子供 トールオークスの秘密 (クリス・ウィタカー)

小さな街の神隠し事件、目撃されたピエロ、そして…ミステリですね。 あとは、あれだ。「ためつすがめつ」の用法をマスターしたいなと思った。序盤になかなかの頻度で出てきた「ためつすがめつ」。私はこれまで「ためすがめつ」だと思っていた。ググって意味を知る。なるほど…こういう小説でしか使わない表現で、自分がこの語を使うイメージは、ないんだが。英語だと「scrutinize(精査する)」? 初見の語だなあ。 内容は

看守の流儀 (城山真一)

刑務所を舞台にした推理小説。 刑務官の階級が分かりにくい。「ナントカ部長」はそれほど上じゃないの? 「部長」は結構上の役職だよなこの描写は…みたいな。難しいな。 この本自体は張り巡らされた大小の謎と伏線、その効果がズバッと決まっていくのが気持ち良いというか、すごくいい出来だった。続編があるらしいので、いずれ必ず読む。

象は忘れない (アガサ・クリスティ)

ポアロがインタビューで過去の事件をほじくり返して真相を解き明かす話。 途方もないおしゃべりが続いて、多くは無関係なんだけど事実もあって、徐々に真相が分かっていく。ちゃんと読者にも分かっていく構成はうまいなー。あとおばちゃん同士の会話のリアリティも。各人のおぼろな記憶が、重ねていくことでハッキリしてくる。解像度が上がっていくというか。 しかしこの真相も悲しくはある。正解を知っている奴がいる違和感はあった

蒼海館の殺人 (阿津川辰海)

葛城シリーズ。あの紅蓮館の事件から数ヶ月後、奴の実家で起きた恐るべき事件が… ホームドラマの連続、多様などんでん返し。悪くない娯楽だった。主人公や探偵の苦悩は、強調すればするほど共感するところがなくなっていくのには困った。普通に謎を解けばいいのに。 ちょうど今、私は間取りに興味がある年頃なので、収納すくねーなとか、そういうところも気が散った。

チャイナ蜜柑の秘密 (エラリー・クイーン)

もはや古典のミステリ。作者は最も気に入っていたらしい、ということで読んでみた。普通に面白かった。外さないよね。 なるほどー。途中で読者への挑戦フェーズが用意されていたが、すっかり分からなかったぜ。詳細部分は現代人の常識で解くのは無理があるのかも。大枠は注意深く読めば対応できたのだろう。私はあんまりそういう読み方は好まないんだよなー。別にそこまで先読みする必要はないんだろうよという気もするんだ。まあ、

紙魚家崩壊 九つの謎 (北村薫)

ちょっとひねって不気味な風味をつけている推理小説の短編集。 何らかの後味が残る感じではなかったし、全体的には、まあまあかな。中ではおにぎりのやつと「俺の席」の2つが良かったか。良かったってほどでもないか。 表題だけど、家で崩壊となるとアッシャー家とか芦屋家だろうと思ってしまう。で、紙魚なんて苗字あるのかな、と思って検索したけど…以下略