オウムに取り込まれた若者たちを追った本。実は自分の高校/大学の先輩も含まれている。だいぶ離れていてかぶってないので面識もないけど、部活も同じだったから、ある程度の感情はあるんだよね。地下鉄サリン事件の時に上九一色村の近くで、その部活の合宿をしていた。ニュースを聞いて「やばい」となって家族の安否を確かめる先輩の姿を覚えている。

あとは大学の近くでオウムの残党が何かやらかす、みたいな噂を聞いた日があったなあ。単なる噂で気にしたつもりはなかったんだけど、その日なぜか朝の講義の時間を1時間間違えて早く着いてしまって、教室に誰もいなくて、やってないじゃんとそのまま帰ってしまったことがあった。休講のお知らせも出てないし…帰る途中で気づいたんだけど、そのまま帰ったな。あんまり真面目な学生じゃなかったもんで。やっぱり気にしてたんだなと自己を認識した。普通なら、そんなにドジじゃなかったはず。

そんな自分の当時のことはいいんだ。この本にはいろいろと書いてあるけど、「自分の感性を信じろ」みたいな話はどっちにも転びうるからあんまりいい話じゃないなと思ったり。まあ奴らの手口について改めて書いてあったのは良かった。

たとえば自分の息子がそういうところに取り込まれたりしたら、どうやって正気に戻すのがいいんだろうか。そのへんは悩ましいとこだね。事前対策として、カルトはこういうことをするよ、という知識を教えておくんだろうけど、あまり細かく教えすぎると、ちょっと違う変化球で来られた場合に「この運命の集団はカルトとは違うんだ」と考えてしまう可能性も、あるよなあ。