大正時代の代表的なテロリスト、朝日平吾の評伝。とりあえずKとかいう文筆家は誰だか知らんが、死ぬべきである。…というような過激なことを言って本気でやったのが朝日平吾的存在ってことになるのだろうか。

財閥のトップをやってその場で自殺。激しい性格で方々で問題を起こしていた。ソリが合う人がいなかったんだろうね。ただ唯一の友人はいたみたいだし、現代でフォーカスされているような、完全にボッチの孤立でもなかったみたいな感じだよな。行動力はオバケ並み? 同棲したり、遊女と遊び回ったり。激しい弁舌で渋沢栄一に金を出させたり。文章もかなり上手かったようだ。

ただ、宗教に入ってすぐに抜け出したり、こらえ性のない人格だったようだなあ。最終的には少年〜青年期の男子にありがちな独善的で潔癖な価値観で突っ走ったと。満たされない承認欲求。

壮絶な人生ではあったが、正直この人物に共感できるかというと、無理だろうと思った。短絡と浅慮が過ぎて、誰とも議論が噛み合わんだろうな。あとは、事を成した後の周囲の証言というのは、それだけで色眼鏡を使って読まないといけないんだろうと思った。私も、そのへんの角度をもうちょっと意識しながら読んでいった方が良かったのかも。