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山椒の実

出会い系サイトで70人と実際に会ってその人に合いそうな本をすすめまくった1年間のこと (花田 菜々子)

タイトルからしてヤバい。何言ってるかわからない感がありつつ、起きたことをダイレクトに表現しただけなんであろうことが察せられるよね。本当に、タイトルだけですら漂う本物感。読むと果たして本物だった。

癖の強い本屋の店長をやっている女性。大量の本を読み、凄まじい記憶力の所有者にしてコミュ力の化け物。しかし家庭が崩壊し、出会い系へ…といっても我々が考えるよりは割と真面目な出会い系のサイトがあったらしく、トークがマッチングすると会って30分会話するというサイト。そこで出会った人と30分会話して、その人に合った本を勧めていく。なんかすげえ。

…というような凄い本を読んだと。こういう、本を紹介する人って守備範囲がメチャ広いんだね。この人だけなのかもしれないけど、紹介する本の振れ幅はかなりのもの。その中にもそれなりに趣向はあるんだろうけども。そして著者の内面の成長が軸になっているので、そのストーリーも気になりつつ、ダラダラせずに安心して読んでいける。