一人旅2023 甲府

文庫本をお供に中央本線に揺られて、甲府に行ってきました。思ったより近い。路線図を見ると、長野とかはかなり遠くて鈍行で行くのはキツい。一方で甲府は手頃であって、等々力緑地から見ても3時間くらいで到着できる。

以前に甲府に行ったのは、調べてみると(Jリーグの試合でアウェイに訪れた)2007年の話で、あれからもう16年が経っている。当時は車で小瀬のスタジアムに行って、帰りにどっか寄ってったような気もするが覚えてない。

まずは武田神社。ヴァンフォーレのユニとか大分のユニ着た人を見かけた、なんて言うとどの日に行ったかバレますね…冨永愛が武田信玄やるポスターがなかなかサマになっていた。武田信玄は老人イメージが強い人が多いと思うが、父親を追放した若い頃はこんな感じなんじゃないかなと思ったりして。宝物殿も史実と対比していて面白かった。近くの湖(ため池?)のところまで登って盆地の眺めを見たり、林になっている館跡とか、当時の濠の跡が残っている地形がどうとか、割と楽しめた。後ろが山で、前は緩やかな坂道に程よい平野。為政者が本拠地にするにはいい土地だと思いました。信玄の墓に行きそびれたことに後で気づいた。駅からは迷うことのない1本道で、緩やかな上り坂。バスも通ってるみたいでバス停はたくさん見かけたが、バスはあまり見なかった。本数が少ないのかも。

甲府駅周辺。信虎の銅像はもうちょっと堂々としていてもいいんじゃないの? 逆側の信玄のデカい銅像は台座が高すぎると思った。あと県庁の施設が良かったな。中に子供が遊べる噴水があったりして、堅苦しくない感じだった。

甲府城(舞鶴城公園)は、なかなかいい石垣だった。上からの眺めも良い。まあこういう城にありがちだが、アップダウンが多い。天守閣再現してほしいけど、武田信玄絡みじゃないし、歴史的には地味だから無理かなあ。まあ、躑躅ヶ崎館の再建の方が先だろうな。あっちには天守閣もクソもないが。

藤村記念館というのが駅前にあって、覗いてみた。昔の小学校ってこういう建築だったんですね。オシャレな古い洋館という感じで、割と新鮮な経験になった。入場無料で、悪くない。このへんのちょっとした展示は無料なものが多い。甲府城の物見櫓もそうだし、駅の近くにあるでかい門も。いちいち靴脱ぐのはめんどくさいけどねー

電車で移動しつつ、甲斐善光寺にも行ってみた。クライング・ドラゴンの間で教えられた通りに手を叩くとかなりの勢いでドラゴンが吠えた。すげえ。ありがたや〜。共振現象か。奥に、真っ暗な中で進む修行みたいなやつがあったので入ってみたけど、自分の腕時計の針の蓄光部分がかすかに光ってしまったのは残念だった。暗闇で外して失くすのも嫌だしなあ。ただいつまで経っても目が慣れることのない暗闇で左手を頼りに進む経験はなかなか良かったな。これが宗教行事というのも分かるよ。スマホをつける不信心者は、さすがにいなかった(うちの子供はつけかねないが)。五感のうち、視聴覚に訴えるお寺だね。建物の外観が全体的に古くなっているのが気になった。中は普通に立派なお寺さんだと感じたけど、外観だけでも塗り直せないかなあ。

甲府に行きたいと思ったのは、織田信忠の本を読んで、信忠が暴走気味に滅ぼした猛将勝頼、という図式を頭に置いて甲府の史跡を鑑賞するのはいい体験になるだろうと。滅亡への分岐点となった高天神城をめぐる攻防も展示に解説があった。武田氏三代、それぞれ強烈なキャラクターと人生がある。まあ、中では信虎が一番幸せだったんだろうなあ。信玄も勝頼も、自信と挫折の人生だ。

あと日本住血吸虫の記念館的なところも行きたかったが時間がなくてやめた。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です