できることが多くなりすぎて困る

人類は日々努力を重ね、世の中を便利にしてきた。し続けてきた。巨人の肩に乗って遠くまで見えるようになった現代人。最近の世の中というものは昔ではちょっと考えられないくらいに便利になっている。

  • プログラミング
  • 文章
  • 音楽
  • 3D CAD

この4つに絞ったとしても、昔は何かとお金もかかるし情報も月刊雑誌とかしかなかったんだ。

プログラミング。まともなエディタやCコンパイラですら高価なもので、小遣いで買うには高いので非常に苦労させられた。最初についてくるBASICでどうにかしたり、MS-DOS買ってきてアセンブラとシステムコールの説明だけ見てどうにか頑張ったりさ。まあ当然、大したことは書けないよ。EDLINでプログラムなんて書けないってば。だいたいHDDが高いし、接続インタフェースをつける拡張ボードも高い。当時あったフロッピーディスク(久々にタイプしたよこの単語!)は安かったけど無料ではなかった。私は子供時代だったけど、昔の人はそんな環境で過ごしてきたわけだよ。みんなVz Editor買ってたよね。あの変態マクロ! 今はどうだよ。エディタはAtomにEmacsにviといろいろあるし統合開発環境だってIntellijもコミュニティ版は無料だしEclipseもある。コンパイラもいろんな言語のものを普通に無料で配ってる。情報もたいてい公式ドキュメントが充実してるしそれ以外でもググれば何でも手に入る。

文章だってさー。昔はエディタもそうだけど、日本語入力が今ほど快適じゃなかったんだよ。だいたいまともなのを使おうと思ったら有料だった。そんなに高くなかったと記憶しているけど数千円という感じだったはず。そしてバージョン管理もLinux使うようになってRCSを知るまではバックアップファイルとかいちいち作って、diffも取れないわけ。書式も当時適当に自分で考えて画面で見れるように変換するソフトを書いてさー。今はgitがあってmarkdownもある。絵文字もUnicodeに入った。github pagesやらブログで世間に公開できるし、GitBookとか使えばかっこよくブラウザで見たりPDFやEPUBを吐けるよね。Pandocもある。そこまで無駄に本格的にやらなくても、手元のメモでも割と見れる。読むほうだって、Webでいろいろ読めるし、割と専門的なコンピュータ関連の論文のPDFもだいたい無料で転がってて、それをGoogle Scholarのおかげで簡単に探せて、読めるよね。DropboxにPDFを置いてメモを書き込んだりして、メモまで含めて複数のデバイスで共有できる。

音楽もさー。昔はBASICのMMLで書いてたわけですよ。MMLとか懐かしいなおい。私は作曲とかはしてなかったけど、ひそかに耳コピを嗜んでいた時代もあって、今でも爪弾くことがある。MIDI機器は高くて買えなかったけど、timidity+とかあったよね。あれも衝撃だったけど、今はこないだのエントリでも触れたようにMacにタダでGarageBandがついてくるんだ。最近Windows使ってないけど、WindowsにもSMFを吐き出せるピアノロール系のフリーソフトがあったよね(私は当時Dominoとか使ってた)。まあGarageBandはSMF吐き出せないけど。

3Dも、私は本格的なものはやってなかったけど、昔はPOV-Rayとかで時間をかけてレイトレーシングでレンダリングするのが関の山だったわけ。POV-Rayはいいソフトだと思っていたけど、今は123D DesignだのOpenSCADだの、いろいろ無料なものがある上に3Dプリンタですら安価でコモディティ化している。私も嗜んでいますけど、興味ある人で持ってない人はいないくらいの安さですよ。

おかげで一つに絞れないんだよ。全部できちゃう環境はある。ただ、全部やると時間がない。頭もついてかない。

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