メロスの翼 (横関大)
ツバサとミサキとイケメンと。熱い卓球物語だった。メロスだから激怒して、メロスだから走るんだよな。わかるぜ。ましてや翼を授けられて、飛ぶ。パワー卓球で月まで飛べたね。
というわけで、なかなかの名作だった。いろいろ偉いやつがいた。ワリとどいつもこいつも偉い。そういう物語。マジで根性のありすぎるやつしか出てこないんだ。現実こんなこともあるんだなあ。フィクションなのは分かってるけど、そう思う。心や奇跡は連鎖する。
中でも凄かったのは、20年以上アドレス帳と電話番号を維持していた2人だな。いや私もなんだかんだ一応データ移行したりしてるけどさ。電話番号の方が変わるから、音声での連絡はつかなくなる。メールアドレスもそんな長期間持たないし、メッセージ系サービスのアカウントはなおさら。偉業は1日にして成らず。
しかし実際は短い大会期間中に試合を横目に調査して何年も前の事件の真相に辿り着くなんてこと、あるとは思えないな。いやミステリ的な観点から言えば、真相に辿り着いたとまで言い切れるやつはいないんだけどね。