数学の時代

こないだ届いたマネー・ボール(amazon.co.jp)を昨晩読み終えた。考えたのは、やはり数学の時代になりつつある、という説が真理なのかな、ということだ。

この本で示されているのは野球の例で、野球はモデル化がしやすい。シチュエーションは有限で、シチュエーション(1死2塁、とか)によって得点期待値が変わり、この期待値を上げるためのプレーをすることが得点につながる。期待値を高めるためのプレーが得意な選手が役に立つわけだ。充分長い期間戦えばそうなる。

無死1塁と1死2塁の期待値を比べて、統計上はどちらが期待値が高いか。たぶん、無死1塁のほうが高い、という結果が出たのだろう。いや、バントの成功率を計算して評価したのかな。とにかくプレーの意味がわかる。だから本のチームではバントや盗塁を嫌うらしい。いろいろな統計の計算で、ヒットと凡打の違いは偶然だが長打やホームランは偶然でないとか、打点と打率は無視していいとか、そういう論理的な結論になっていく。

まあ、本では守備力と攻撃力の評価方法や、選球眼はほとんど生まれつきだがパワーはあとからつけられるとか、足の速さについてとか、野球に特化していろいろな情報が示されていた。しかしやはり野球の本ではなくて、野球を例に数学の強力さを紹介したような印象だけが残っている。

まったく、応用は大量にあるだろう。21世紀は数学の時代だ。データを握ったお利口さんが勝つようになる。真の情報の時代、と言ってもいいかもしれないが。

算数の勉強、し直そうかな。

(追記) 2004-03-24 17:08

肝心なことを書いてなかった。この本、とてもおもしろかったよ! 野球嫌いでもアンチ巨人でも、とりあえず買っとくべき。

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