NHKスペシャル地球市場・富の攻防(7)影のメーカー・世界の工場を従業員ごと買収する男

スマイルカーブと言って、利益が出やすいのは開発とアフターサービスの工程であり、製造工程で利益を出すのは難しいとされ、製造工場を売却する動きが加速している。その中で、工場の買収に精力を注ぐ人(@シリコンバレーFlextronics社(flextronics.com))の話。EMS(電子機器受託製造サービス:Electronics Manufacturing Services)企業というらしい。とりあえずぐぐってみた。着眼点はすばらしいが利益は出るのだろうか。

世界共通の生産ラインを構築してやりくりしている。このラインはベルトコンベアを廃し、手渡しで前の人がやった仕事をチェックして次の作業を行うというもの。「影のメーカー」というのは製品になったときのブランドに製造工場の会社の名前が出てこないからだ。お客は携帯電話や自動車メーカー、コンピュータメーカー、XBOXを作ってるメーカー(笑)など多数。

日本では愛知県のカシオの工場を買収(zdnet.co.jp)しており、これから日本でも増えてくるのではないかと思わせる内容。ここではあろうことかExilim(exilim.jp)を作っている。カシオの工場でもベルトコンベアを廃した。

番組は途中からやはり中国の工場という話になってきた。とにかく製造しかしないので利益率が低くなり、コストを削る必要がある。そして結局開発までやってしまうという話(番組では「提案型ビジネス」と呼んでいた)にも。メーカーはブランドのロゴを「開発」するだけ(おいおい)。こうなってくると本当にメーカー(番組中では「ブランドメーカー」と呼んでいた)のやることがなくなってきてしまう。結局こいつらも普通のメーカー化するのではないだろうか。

台湾の話になった。台湾ではPCで製造を請け負い、自分のブランドも持ってきたという歴史がある。で、Flextronicsのおじさんも設計をするという話になってしまった。そして恐らく、メーカーになったら工場を切り捨てていくのだろう。

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