大量トラフィック禁止に乗り出したプロバイダーの矛盾(nikkeibp.co.jp)という記事。プロバイダがブロードバンド接続したユーザのネットワーク負荷に耐えられなくなり、一方的に約款を改訂して、ネットワークの負荷が高いユーザを解約できるようにしたらしい。ターゲットはファイル交換(特にWinny)だが、Winnyを使っていないこのコラムの筆者自身も警告を受けてプロバイダを退会したらしい。
title="WPC ARENA / 大量トラフィック禁止に乗り出したプロバイダーの矛盾">
プロバイダーが嫌う“大量のトラフィックを発生させるユーザー”、つまりWinny でいうところの「神」は、ある意味、広告宣伝通りのブロードバンドの使い方をしているユーザーと言える。確かに、多くのユーザーにとっては、回線速度の低下の原因となる、そのようなユーザーは、腹立たしい存在かもしれない。しかし、プロバイダーにも矛盾はあるだろう。広告宣伝でブロードバンドの高速性をアピールしているのに、実際にはほかの人に迷惑がかかってしまうのだから。
この人がやったのは、自宅にライブカメラをつけて、一定時間ごとにプロバイダのサーバスペースにアップロードする行為だ。5秒に1回、14KBだから、使っているのはだいたい3KB/sだ。Bフレッツの100Mbpsなのに、たった3KB/sで警告を受けてはたまらん。
読んでいるうちに、こういうプロバイダのブロードバンド商法はサギに近いのではないかと思った。許可するデータ転送量の基準を明示せず、スループットだけを宣伝することでユーザを獲得しておいて、数値化されていない基準で警告を発したり強制退会させたりできるとは。問題ならば許可するデータ転送量を明示すればよいのだ。
Winnyに関する関連記事(nikkeibp.co.jp)のリンクも書いておく。ただ、こっちの記事には、
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トラフィックの問題は、Winnyが持つ構造に主たる原因があるようだ。例えば、Winny以前からその存在が知られているファイル交換ソフト「WinMX」の場合、ファイル交換の実行は、基本的にバーター取り引きの上に成り立っていた。チャットなどで交渉し、取り引きが成立すればお互いにファイルを交換しあうという構図だ。このバーター取り引きという方式が、必要以上のトラフィックを生まない抑止力になっていたともいえる。だが、Winnyでは、欲しいファイルの条件を検索リストに登録しておけば、ヒットしたファイルが自動的に自分のパソコンに届く仕組みになっている。さらに、Winnyに参加するユーザー間で、各自の特定のHDD領域を共有する仕組みのため、他のユーザー同士のファイルの交換で、自分のパソコンにトラフィックが発生することもある。
のようなことは書いてない。