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山椒の実

Category: Woman

なぜ共働きも専業もしんどいのか (中野円佳)

何をやるにも簡単じゃねえ、というわけだ。なんだこの世の中。楽園なんてものは、ないのか。ないんだな、と思った。

例えば大変だから外注やメイド/シッターを頼めると言ってみたところで、その頼まれた側の人たちの人生はどうなんだ。将来のその人たちが別の人を雇えるようになるわけでもなく、持続可能ではないよね。不幸を誰かに押し付ける方法を知りたいわけではなく、不幸を減らす、なくす方法はどこにあるのか? そんなことを思いながら読んだ。システムだよね。システム設計。

血を分けた子ども (オクテイヴィア・E・バトラー)

SF短編集とエッセイ。全体的には、人間の体がテーマかな。なかなか良かった。とは言え、気持ち悪さはすごくある。昔読んだ、樹上生活するSFを思い出した。なんと言ったか…

途中に挟まれたエッセイを読んで意識したけど、黒人女性なんですね。SF作家は白人男性が圧倒的に多く、今でも非常に珍しいらしい。けど。実際SFには和モノ洋モノの区別はあるし、それこそチェコSF集なんかにも手を出したこともあったけど、性別や人種はあんまり気にしないで読みたいものだな。特にSFというジャンルはそうなんじゃないかと思う。地球の人類は種族としては1つで、人種という区別はそれ自体が科学的なものではないわけだし。その外側に意識を向けるような内容のSFであれば、なおさら。