推理小説。かなり楽しめたよ。ハサミ男…すごいね。技術が高い。
まあネタバレもしたくないのでこれだけで。
推理小説。かなり楽しめたよ。ハサミ男…すごいね。技術が高い。
まあネタバレもしたくないのでこれだけで。
北欧系のミステリ。まあちょっと後味も良くなかったし、中身もちょっと緻密さに欠ける部分があったように思う。そしてこの無意味な設定はなんなんだ。その設定いる? みたいなのが目立つんだよね。
まあでも文章量も多く、しっかり書き込まれているし、雑さも気にならないレベルなのかも。シリーズ物っぽくもある書き方だけど、これがデビュー作なんだってね。まあ今後に期待できるかもしれないが…読まないだろうね次は。
あの巻島が帰ってきた! このシリーズいいですね。
今回は振り込め詐欺+営利誘拐。振り込め詐欺をする奴らが誘拐にも手をつけるとどうなるか。両者は水と油みたいな感じで導入に苦労している感じがあるけど、さすがにこの著者の序盤は素晴らしく引きつけられる。
さらにこの本に限っては結末も綺麗で、読み応えもあって悪くない。犯人側の描写がかなり多く、それも良い。どっちも頑張れーと応援してしまうんだよね。設定的にもなかなかありふれた悲劇の人物で、感情移入してしまう人は多いのでは。「自分も一歩間違ったらこの犯人と同じ境遇になっていたとしてもおかしくない」感が非常に強く感じられる設定なのよね。
あのシリーズの最新作。著者死亡で終わったと思っていたが、出版社が新たな著者を見つけてきた。ビジネス。
まず疑問に思うのが、楕円曲線でRSAの素因数分解を解けるものなのか? という話。私もこのへん詳しくないんだけど、楕円曲線暗号とRSAは互換性ないと思っていたので、楕円曲線を頑張って素因数分解の暗号を解けるとは思えなかった。まあ割と調べているっぽい著者ではあるから、問題ない記述なのかもしれないが。あとNSAの描写はダン・ブラウンの問題作「パズル・パレス」を彷彿とさせる。こういう人々の描くテクノロジーの記述に関しては割とトンチキな感じもするんだよねぇ。こんなやついねーよ。前著者のスティーグ・ラーソンはコンピュータに関してはここまで破綻せずに書けてたと思うんだが。
二十面相シリーズ。二十面相が脱獄して明智・小林に戦いを挑む。大捕り物もあり、替え玉もあり、無人島にも行く。がんばれ僕らの二十面相。まあ、最後は負けちゃうんだけれども。でもまた脱獄して戦うんだ。二十面相は絶対に諦めない。
この本では二十では足りぬとばかりに四十面相を名乗る。早速のトリック、そして息をつく間も与えられぬ中、出来る限りの準備をして探偵に挑む。ここまでの悪条件でこれほど周到な段取り、準備ができるというのは超絶優秀なんだろうな、この人は。それを上回る明智・小林。二十面相という人は確かに部下を率いているんだけど、部下は名前がついているほどの大物がいないんだよな。そこが不幸か。ワンマンでは明智・小林のツープラトン攻撃に対応できないんだ。
明智小五郎シリーズの第2作。割と良く出来ていると思ったが、ラストが急で、デウス・エクス・明智みたいな感じの印象になってしまうのが難点。
しかしこの事件、これで解決でいいのかな。中世を生きる現代日本司法の自白偏重の先駆けとなった作品と言えてしまうのでは? という懸念も。
やっぱ少年探偵団シリーズのほうがいいなと思ったよ。
明智小五郎の初登場作品。なかなか凝った作りになっている。楽しめた。
この頃の明智小五郎はまだ変装もしないし武闘派でもない、ただの書生。書生ってどういう立場なんだろうな。学生? それとも今で言うニート?? 語り手も同じ立場のようで、喫茶店で時間をつぶすカネくらいは持っていたみたいだが。
少年探偵とか出てこない、純粋に大人向けの話。SMとか出てくるもんね。ラストもそれほど鮮やかではなく、小林くんが刑事だったりして(小林少年の父親かなんかかな?)。
またも青空文庫で少年向け古典小説。
しかしまあ、子供向けとはわかっていてもグイグイ引き込まれるストーリーテリング、そのテクニック。凄い。今でも色褪せない。永遠とはこういうことを言うための表現なのかもしれないね。
まあ言葉狩りが進んで最近だと許されない表現もチラホラ。それも含めての古典、だよねー。まさかまさかで最後の爆発オチも今後に期待を持たせてくれて熱く、良い。やっぱ江戸川乱歩は凄かったんだな。
言わずと知れた名作。少年探偵。小林くんだな。そして明智小五郎。懐かしいなぁおい。
最近青空文庫に入ったんだよなこれ。ということで早速ダウンロードして読んでみた。小学校時代に読んだんじゃないかという記憶があるけど、けっこう覚えてるもんだな。かなり思い出せる。時代的にはちょっと前の話にはなるものの、それなりに舞台がしっかりしていて描写もほどほどにリアリティがあって、けっこうちゃんと読ませるよね。子供でもここまでのものを読むんだな。情操教育的にも素晴らしいんじゃないか。
佐藤正午の小説。佐藤正午は決して期待を裏切らない、ということが改めて証明された気がする。
主人公が小説家で地の文もその小説家が書いた文章というていになっていて、古本屋や床屋のおやじ、女たち、本通り裏のあの人など、いろいろな人が出てきて小説家と小説を翻弄する。まあこの設定で確実にあるであろうという混濁を織り込みつつ、最後はすっきりまとめてくる。読後感は何とも言えないもので、スッキリ感はないけど納得している自分もいて、しかしいやこれは…という思いも持つわけで。だいたいこれさ、直木賞て2回も受賞できないでしょ?