Skip to main content

山椒の実

Category: Murder

開けられたパンドラの箱 (月刊『創』編集部)

相模原市の障害者施設で重度の障害者19人を殺害した、その犯人についての本。日本にとっては津山事件(30人)以来の大人数かな。京アニの事件で大幅に更新したのは記憶に新しい。まあ人数多いのって火災とか毒殺みたいに事前に被害規模を予見できないやつが多い中、19人を刺殺というのは常識を超えている。日本の犯罪史に残された巨大なトピックになった。犯人はその後、死刑が確定している(この本の時点ではまだ裁判が終わ

つけびの村 (高橋ユキ)

「つけび」川柳で有名になった山口の限界集落の5人殺し事件、そしてその舞台となった限界集落を追った暗いトーンのルポ。その真相に迫る。噂話と悪口ばかりの世界…まあ狭い世界ではありがちの話ではあるよね。田舎か都会かっていうよりも、小さなコミュニティではそうなりがちだ。なんでそうなるんだろうね。私はそういうの嫌いで、すごく嫌な気持ちになるんですよ。学生時代の部活で、そういう方向に行きかけたことがあって…(

人殺しの息子と呼ばれて (張江 泰之)

北九州のあの事件の息子との接触、そしてインタビューをTVで放送したテレビマンが、その経緯を本にしたもの。 私はこの番組、見たいと思ってはいた記憶があるが、見なかったんだよなー。なんでかわからん。長時間テレビを見る習慣がなくて、まあサッカーとかバスケの試合は別だけれども、興味を持った番組すらも見てないんだ。どうしたものか… それはともかく。 この事件の本は以前に読んだことがあるし、似た境遇と言えばオウムの

そしてぼくは銃口を向けた (飯塚 真紀子)

アメリカの病んだスクールカースト下位者が銃火器武装し、学校で乱射する。ハイスクールシューティング。それを丹念に取材してまとめた本。 中にはまさに中二病としか思えない奴もいたり、クソ女に騙されて二股相手を殺したという趣の異なる事件もあり。それぞれ、いくつかの条件が重なって、学校で発砲するに及んだ。 平時に住人が銃を持てるのが悪い、という結論は簡単に出せていると思うのだが。まーアメリカも荒野部が多いからね

消された一家―北九州・連続監禁殺人事件 (豊田 正義)

日本の犯罪史において最大級の犯罪となった、北九州での虐待からの族殺事件を描いたノンフィクション。しかも自分は殺害行為には手を下さず、家族同士で殺させて死体の解体もやらせたっていうね。信じがたい悪。凄惨な虐待。何だこれ。ここまで胸糞悪いのは久々…いや初めてか? うーん… 私もこういう、精神攻撃による状態異常…デバフって言うんですかねRPGとかだと。そういうものへの耐性は強くないので、どうやったら犠牲にな

仁義の報復 元ヤクザの親分が語る埼玉愛犬家殺人事件の真実 (髙田燿山)

世間を騒がせた殺人鬼に幹部を殺されたヤクザの親分が真実に迫る。すごい話だな。チャクラが開いてるだけあって書くことがすごい。ゾクゾクするよ。 まー書けないこともあったんだろうな、というのと当事者ならではの脚色が入っていることは想像できる。サイコキラーともなるとヤクザをも殺せるもんなんだな、と思った。結論としては…ユンケルが悪い。そして山崎。普通は死ぬよねこいつ。死刑を免れたとしてもヤクザが殺しに行くだ

介護殺人 追いつめられた家族の告白 (毎日新聞大阪社会部取材班)

介護者による殺人について取材を重ねた毎日新聞の取材班による著作。これは圧倒されるね。生きるとは。自分や配偶者の死に方について考える。親のそれについても。子についてはまあ、自分でなんとかしろ。自分についてはまー、始末の悪い死に方はしたくないよね。誇りなき死を避けるにはどう生きるべきか… 施設で静かに生活できた方がいいことは分かっている。ケアのために現役世代の時間や才能を奪うというのは構図としてはおかし