日本の伝統と言われるものは数多いが、それほど長く続いている伝統ばかりではない、という事例を次々に紹介する本。雑学として多くの事例を知ることができて役に立つ感じ。
自分は伝統が長ければ尊いという思想はなく、むしろ新しいものの方が良いはずでしょ、という思想に近い。だけど歴史的なものを無視するつもりはなく、平均的な人よりは歴史が好きっていうのもある。というわけで楽しく読むことができた。
なるほどと思ったのは正座の項。正座が発明されて丁寧なものとされたのは、普段思っているよりも最近というね。普段から実に馬鹿馬鹿しい座り方だとは思っていたが。和式便器の座り方は足首の柔らかさとか脚力全般を鍛えるには悪くないと思うけど、正座はメリットが何もないよね。←実際はウォシュレットなしで生きていけないし、和式便器を好んでいるわけではないですが。