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山椒の実

Category: Family

介護殺人 追いつめられた家族の告白 (毎日新聞大阪社会部取材班)

介護者による殺人について取材を重ねた毎日新聞の取材班による著作。これは圧倒されるね。生きるとは。自分や配偶者の死に方について考える。親のそれについても。子についてはまあ、自分でなんとかしろ。自分についてはまー、始末の悪い死に方はしたくないよね。誇りなき死を避けるにはどう生きるべきか…

施設で静かに生活できた方がいいことは分かっている。ケアのために現役世代の時間や才能を奪うというのは構図としてはおかしい。子育てには喜びがある。介護に同じ種類の喜びはないと思う。終わりも見えないし、サイズもウェイトも違う。家族が介護に追われるというのはだから、私は社会のあり方として違うと思う。プロの方が腕もあるし、スケールメリットも出せるしそれ用の設備も使えるからいいよ。

ねじれた絆-赤ちゃん取り違え事件の十七年- (奥野修司)

沖縄で起きた赤ちゃん取り違え事件を追う。看護師のミスで取り違えられて、幼稚園年長の6才で発覚し、交換で元に戻そうとしながらもなかなかうまく行かずに…文庫本の追加まで含めると最後は30才くらいまでなるから、17年どころの話ではない。

興味深い話ではあるんだけど、読むんじゃなかったと後悔した。いや、悪い本だと言っているわけではないです。このテーマでこの分量を読んでしっくり読み終われるほど成熟した人間になってないんだろうな、オレ。