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山椒の実

Category: Earthquake

象は忘れない (柳広司)

2011年の震災と原発事故に関する短編集。なかなかシビれるものがあった。分断と孤立…なんつーか、あの時はいろんなものがぶっ壊れた。その時代の空気が、こういう小説の形で残されるんだなと思った。 同時期に読んだクリスティの同名の推理小説は全く関係なかった。まあ同じ諺を元にしたタイトルなんだろうけど。

ムーンナイト・ダイバー (天童 荒太)

まず立ち上がりの書き込みの量・質を見て、こいつは本格的なやつだったか、と気づいてしまうよね。軽い気持ちで図書館で借りた本。そして最初の印象のまま、このハードボイルド小説はラストまで続くのだ。すげーな。まさしく著者の力量ですね。話の中身はともかく、まず最初に思うのは、こういう文章が書ける人はどういう頭の中身をしてるんだろうね、というところ。それほど良かった。 で、中身か。中身としてはシンプルな話でもあ