ISの、あの覆面の処刑人、モハメド・エムワジについて記した本。イギリス人ジャーナリストが、エムワジがシリアに渡る以前にインタビューしていたことが分かったので、取材をして本にした。
インタビュー時点のエムワジはイギリスの諜報機関から嫌がらせを受けていて、結婚や就職も邪魔されていた。それで絶望したことも、彼がシリアに渡って処刑人になった一因ではないかという印象を持たせる。実際に多くのムスリムが脅され、スパイとして勧誘されていた/いるようだ。
ISの、あの覆面の処刑人、モハメド・エムワジについて記した本。イギリス人ジャーナリストが、エムワジがシリアに渡る以前にインタビューしていたことが分かったので、取材をして本にした。
インタビュー時点のエムワジはイギリスの諜報機関から嫌がらせを受けていて、結婚や就職も邪魔されていた。それで絶望したことも、彼がシリアに渡って処刑人になった一因ではないかという印象を持たせる。実際に多くのムスリムが脅され、スパイとして勧誘されていた/いるようだ。
大学の掛け持ち非常勤講師を5年間やった著者が、大学の問題について記した。著者は商社で働いていたのだが、ドクター取るために会社を辞めて、そして非常勤講師になった。給料は激減したらしい。
Fランクというとどうしても学生の質という印象が出てしまうのだが、この本は教える側のダメさ加減にフォーカスしている。考えてみれば、まあそりゃそうだよね。高校出たばかりというところからであれば、しっかり教育してモチベーションを与えれば化けるでしょう。首相の名前知らないとかバカにするけど、自分の若い頃の状況を考えてみても、大学入った頃ってのはやっぱり、幼いもんだよね。なんていうか、興味の対象が違うだけなんだからさ。
プロ野球のドラフト1位で大きな期待を受けた選手で、その大きな期待に応えられなかった、その後をレポートする。
まず思うのは、ドラ1ってそこまで期待値が高いものなの? という感想。この本で描かれている選手たちはそれなりに1軍での出場もあり、移籍して活躍したり、プロとしてまあまあ悪くない成績を収めていると思う。このレベルで期待外れと言ってしまうのはちょっと違和感を感じた。誰でも知ってる、桑田だの松坂だのダルビッシュだのは特別だとしても、ドラ1なんて毎年12人いるんだぜ。橋にも棒にもかからなくてあっさり解雇なんて奴もいただろ?
まさに本の中の本、とはこのことか。あのスティーブ・バルマーが社会貢献活動に目覚めたらどうなるだろうか…そんな思考実験をするまでもなく、それはこんな感じになるだろう。なんとバルマーの弟子が実際にやってんだよ。
これは本との接点が持てずにいる途上国の子供達のために、図書館を建て続けた男の闘争に関する自伝。元々はマイクロソフトの上級幹部で、バルマーに怒鳴られる日常に疲れ、しかし心酔しつつも、現実に気づき、目覚める。その目覚めは衝撃的だ。ネパールの旅路で誘われて赴いた学校とその図書館。これまで旅人が置いていった、明らかに子供向けではない数少ない本(=難しく長ったらしくて大人の時間つぶしには良い類の本)。しかし希少なものなので鍵をかけられて子供たちが触れることはできない状況。つまりロクな本がなくて、ロクでもない本にすら触れられないのだ。これではどうにもならない。私も思うのだが、書籍こそが知の集積であって、子供時代に書籍に触れられないで立派な大人に育つのは難しい。かくして途上国と先進国の差は開き続けるのだ。現実。そして本を持って戻ってくると約束し、本を集め、それを実行した。実行し続けた。寝る間も惜しみ、カネを集め、そして実行する。
川崎のプロモーションの中核を担う天野さんがノーベル文学賞を狙ったこの一冊。「スタ宙」の略称が定着しつつある? まあノーベル賞にはちょっと遠いかな。でも読み応えのある一冊に仕上がっている。フロンターレサポの多くが知っている顔。誰もが一度は見たことがあるんじゃないかな。
以前は欠かさず通っていた等々力やアウェイにもなかなか皆勤賞とは行かなくなってきたし、趣向を凝らした企画を見て回ることも難しくなっているが、今でも川崎の試合にはできる範囲で駆けつけるようにしている。そんなこともあり、スポーツイベントには割と行っている方だと思うけど、川崎の試合って相当頑張ったなと思える本格的な企画も多いんだよね。その裏側を垣間見ることができる。こりゃ苦労してるわ。スポーツ屋、あるいは企画屋には必読書になるでしょう。思ったよりも低予算でやってんだな、という感想も。そこはこだわっているらしいが。
なんだかAmazonの書評で突出して評価が高い書評があることで一部に有名な本。買ってみたけど、話題の部分はまあそういうことだよね、という気がした。そういう個人的な事情に関してはあまり興味はない。
本の中身としては参考になる部分もあるし、専門的な本というよりは読み物として普通の人が読める本なので、私もそういう風に普通に読めた。一点ケチをつけるとすれば、脚注がうざいね。SNS…Social Network Serviceの略、って何回もうざいわ、っていう。最初につけるとか、全部のページのSNSに脚注を書くのであればひとつひとつ「Twitterみたいなもの」「Facebookみたいなもの」「Instagramみたなもの」って感じでずらしながら全部違う脚注にするところじゃないの?
Wikipediaの文章を形態素解析して音節を組み合わせて5,7,5,7,7になっている部分を抜き出すプログラムを作った人がTwitterのbotを作ったりいろいろして話題になり、作家がついて本にしてくれた、という本。
私はTwitterの短歌を集めている「短歌なう」で偶然短歌を知ったんだけど、これ亜種もあって、Twitterでフォローするとツイートから俳句を検出してリプライを送ってくれるbotだとか、そういうのがある。実際私も最近は会社でchatBotを作って遊んでいたりして、Golangで有名な人が俳句検出プログラム(go-haiku)を公開していたのを見て自分のbotに組み込んで俳句を見つけたら返すようにしてみたり。音節数の数え方に異論はあろうが、go-haikuはなかなか優秀に動いている。引数で短歌にも対応できるしね。
東芝のフラッシュの立役者で現在は中大教授の竹内さんの書籍。この界隈では有名な方ですよね。私も前職で少しはまぁ…。内容はタイトルの通り、技術者がこの先生きのこるには、という話。書籍の種類としては自己啓発本なので、普通なら私が読むような種類の本ではない。心にはあまり響かなかったけど割と面白く読めるという、珍しい本ですね。
ただやはり技術者で研究者で教育者なので、自信のないところは分かるように「ではないでしょうか」「かもしれません」みたいな語尾になるんだよねー。そこは感じられる。ほとんどの文章が経験に基づいていて、伝聞に基づいている部分は少ない。良心。正常性バイアスみたいな話は実際にあるからなぁ。
亀田昭雄とアーロン・プライアー、2人のボクサーの人生と再会を描く。すごく良い本だった。亀田昭雄は身体的にも恵まれた天才ボクサーだったが努力せず、マッチメークがクソだったこともあってやる気を失っていく。弱い奴には適当にやっても勝ててしまうし、弱い奴としか対戦できないからどんどん努力しなくなって泥沼にはまっていくパターン。天才ゆえに練習しなくても勝ってしまうんだ。そして世界ランキング1位、指名挑戦者として初めて挑んだチャンピオンが稀代のボクサー、歴代パウンド・フォー・パウンドの上位として議論されることになるアーロン・プライアーだった。両者、情報がなかったり準備期間が乏しい中で対戦し、相手の意外な強さに驚き、驚きつつ拳を交えて。
活動家、弁護士、知事夫人、大統領夫人(ファーストレディ)、上院議員、国務長官(日本でいう外務大臣)、そして今度はもうじき大統領になろうかというあの人の、国務長官時代のことについて述べた本。民主党の予備選でオバマ現大統領に負けて、国務長官への就任を依頼されそれを受諾してからの激闘の日々…なんだけど。
はっきり言うとつまらない本だった。この人にどの程度の意識があってこの本を書いたのか疑ってしまう。経歴からすると「ガリア戦記」を書いたカエサルと比較されるような立場ですよこの著者。真面目にやれよ。いや、真面目にやりすぎなんだよ。眠くなるよ。