以前にかなり話題になっていた芸人本。家族解散後の少年の成長を記述する自伝。テンポも良くて、楽しめた。苦労した人は多い業界だと思うけど、その中でもかなりのレベル。いい奴だったんだろうね。助けを受けて生き続けた先に、ブレイクした後のことは読者の知識と想像に任せて…周囲の人への感謝がほとばしる。芸人本の中ではいい本の部類に入るんじゃないかな。純粋に文学としての評価は別になるだろう。
いい話にまとめようとしすぎてねーか? とか、もっとねっとりじっくり書けたんじゃないのか? とかあるけど、タレント本としてはダイレクトな言葉の流れがあってちょうどいいのかも。専業作家が書いてたら、凄い気持ち悪いことになってたかもしれない。飾らずに、事実を曲げずに書いてるんだろうと想像できる。