悪どい企業に迫る本。やばいやつだね。こういう本、割と好きなんですよねー。
むかしネットで読んでた記事もあるんだけど、本になってたのね。
いろんな立場の見方をしながら記述が進んでいくんだけど、全体的に見れば会社のシステムを設計する上で賞罰のバランスを間違えるとこうなる。社員の立場ならそういう場所からは早く逃げたほうがいいだろう。顧客の立場なら? 社員とは近づきすぎないほうがいいだろうな。
まあこの会社の事業を通じて利益を受けた顧客や顧客の顧客も多いから成長した企業なんだろう。
悪どい企業に迫る本。やばいやつだね。こういう本、割と好きなんですよねー。
むかしネットで読んでた記事もあるんだけど、本になってたのね。
いろんな立場の見方をしながら記述が進んでいくんだけど、全体的に見れば会社のシステムを設計する上で賞罰のバランスを間違えるとこうなる。社員の立場ならそういう場所からは早く逃げたほうがいいだろう。顧客の立場なら? 社員とは近づきすぎないほうがいいだろうな。
まあこの会社の事業を通じて利益を受けた顧客や顧客の顧客も多いから成長した企業なんだろう。
料理ライターのあの人が、なぜか本がよく売れた日本を訪れた。その濃厚な滞在を書く。ちょうど築地から豊洲への移行の日。築地の生き字引のような人物に案内を受けたり、寿司アカデミーで寿司の技術を学んだり。
寿司は私も自宅で握ることがあります。手巻き寿司にするときと、握り寿司にする時がある。学んだわけではなくて、「すしのこ」と刺し身を買ってきて自己流で握るっていうね、あと海苔も軍艦に必要だな。家族で生魚を好むのは私だけなのでw、大抵は具が余る。家族はツナマヨとかタマゴとか稲荷とか食ってるんだもんな。あれはあれで美味しい。まーでも子供もマグロとサーモンくらいは食えるか。
ブラック企業の人々を軸に交錯する物語のオムニバス。かなり読ませてくれた。
パワハラ体質の人っているんですよねー。あれって持って生まれたものなんですかね。どういう経緯でパワハラクソ野郎になっていくのか、不思議だよ。
うつの病魔に襲われた将棋のトッププロ棋士。その治療の過程を記した本。
境遇としては、兄が精神科医で妻がプロの碁打ち。入院先は慶應病院…思いつく限り万全とも思えるサポートを受けつつ、それはつらい治癒への道行き。書いてて辛くないのかな…と思ったら、書くのは治療の過程でもあったというオチが終盤に語られる。
すげーリアルな記述で、珍しいと思った。重度のうつ治療の経験の記述ってだけでも珍しい。少なくとも私は初めて接した。それがこの人みたく著名なプロ棋士みたいな頭脳労働の勝負師ときたらもはや、唯一無二かも。めちゃくちゃな症状のキツさ。描写の現実感が圧倒的なんだよ。段階的な回復も感じられてくるので読んでいくほどに辛さが弱まっていき、そのため読後感は良い。最初はどうなることかと思ったが。
振り込め詐欺グループの実態を記したもの。金持ちの老人を騙して小金を受け取る。それは現代の義賊か、それとも…?
かなり高度に組織化され、分業も進んでいて捕まりやすい部門(受け子)を何重か噛ませることによってプレイヤーと呼ばれる騙し屋の部門は捕まりにくくなっているらしい。そしてこの本の時点でオレオレとも言わないし振り込みさせるってワケでもなく現金取引らしい。ターゲットをかなり詳細に調べた名簿を使う&自前で名簿の情報を充実させる調査を入れたり。
新庄の自伝。なかなか振れ幅の大きい人生を送っている。ポジティブに書いている…というか口述している。ちょっと無理してんじゃないの、とハラハラする気分にもなりながら読み進めた。
計算し尽くされた野球人生の終わりに、信頼していた人に騙されて20億円を失ったが、それをも楽しむというね。私はあの清原本を読んだ後にこの本を読んだんだけれども、考えてしまうのは「どうしてこうなった清原…」になってしまう。幼少期の境遇はそう変わらんぞ。薬物の有無の問題なのか? 甲子園の有無の問題なのか?? ドラフト1位と5位の差なのか??? 阪神と西武の違い????
日本三大「村上さん」の一人、村上アシシ氏による、生き方解説。
実際のところこの人はプロの札幌サポ…という認識しかなかったが、本業はコンサルタントらしい。そしてフリーランスのコンサルタントの単価をもってすると、半年だけ働いて半年は完全自由に旅人をやって暮らせるらしい。そのノウハウを記した本がこれ。
まあ熱心なサポとか、どうやってるんだろうということは思っていた。学生とかなら分かるけど、いい大人がアウェイに行きまくったりオリンピックだワールドカップだと長期間チームに付き合って応援するわけよ。なあ、どうしてんだ? と。その答えの一つがこれだったというわけか。引退した金持ち・時間だけはある貧乏学生、だけの集まりじゃなかったんだね。
特攻隊で9回出撃して生き延びた、佐々木友次さんの話。そういう人もいたんですね。すげー。その話は生々しい。
素人の司令官に宴会に呼ばれたせいで出撃することなく死んだ隊長。その隊長が残した爆弾を解き放つ仕掛けを使い、爆撃を成功させて戻る。すると上の人が面罵するわけです。で、とにかく死んで来いと命令されて何度も出撃するが、色々あって戦果は上げつつも帰還を繰り返す。
その司令官は「自分が最後の機に乗って特攻する」と常々宣言していたが、戦況が悪化すると真っ先に味方を騙して勝手に逃亡するというね。
料理教室による人々の成長を描いた実話。世代間の技術の断絶があったり、まあ人それぞれの事情があるんだけど、料理をしない人々がいたと。そこに料理の技術を伝授することで料理するようになり、ウハウハになったと。そういう話です。
日本のカレールウの下りが良かった。自分が料理をしていった先に、市販のルウを使ったカレーと同じ/より良いものを生で自作できる人生があるのか? っていうと疑問も残るわけだけれども。
本書では生徒は女性ばかりですが、料理できないことに関する劣等感みたいなのは決して女性だけのものではないでしょう。人類って端的に言えば火を使って料理するサル、ですよね。人類であるからには料理くらいできるでしょ、というのがあるんですよ。料理できなきゃこの東京砂漠をサヴァイヴできないからさ(←んなわけない)。でもその技術を持たない人ができるようになるキッカケがないのだよね。
清原のアレね。
ページをめくるたびに気が滅入るのだが、読まずにはいられない。あの清原へのインタビューを長期に渡って重ねた、そういう本。ただ遠くにボールを打ちたかっただけの少年が、どうしてこうなった。
アンサー本を先に読んだのだけども、そこでは対戦相手を太陽のように照らした清原の現在地。今は傷つき弱って、そこからこれまでの人生を振り返る。それは当然のことながら美しいだけの人生ではなく、歪まされ、暗さが支配する洞窟の中にいるかのような。英雄のその後、みたいなね。