名のある人々も、お金に苦労するということがあり、それを文章にしたためていた。まーこのレベルの人達が金ないままだと文化は死ぬんだろうけど。それらを集めて編纂した本がこれ。
中では忌野清志郎の母親のやつが一番良かったな。
全体の内容は雑多で、ほとんど整理されてない。読むのに苦労する。各文書の著者の名前だけに価値があるというか。まあ興味深いものもあったけど、全体的な感想は「読まなくてもよかった」かなー
名のある人々も、お金に苦労するということがあり、それを文章にしたためていた。まーこのレベルの人達が金ないままだと文化は死ぬんだろうけど。それらを集めて編纂した本がこれ。
中では忌野清志郎の母親のやつが一番良かったな。
全体の内容は雑多で、ほとんど整理されてない。読むのに苦労する。各文書の著者の名前だけに価値があるというか。まあ興味深いものもあったけど、全体的な感想は「読まなくてもよかった」かなー
今となっては問題視されそうなタイトルではあるが、植民地時代の朝鮮半島の住人へのインタビューをまとめた本。名著『私のように黒い夜』の巻末の同じ出版社が出している本の広告にあってなかなか面白そうに思えたので、これも読んでみたわけ。
中身はかなり興味深い。朝鮮半島を植民地にしていた時代の話って、色々な政治的な色がついたせいであまりちゃんとリアルな様子を伝えたものがないんじゃないかっていうのは確かに、ある。この本にはその、それぞれの人物にとってのリアルが記されている。そこから読み取れることは多い。のんびりと中世を過ごしていた朝鮮人を、とても植民地経営が上手とは思えない日本人が支配する。本国と近すぎるというのもあったと思うよ。民族的にも近いし、上下関係で接するにはそれまでの歴史の関わりがありすぎた。文化的には朝鮮半島の方が進んでいた時期が長かったわけだしね。
とりあえず、凄い本だった。こういう本が読みたかったんだよ俺は。そういう、冒険でもあり正義でもあり歴史でもあり…まさにこれぞ名著。生きててよかった。
第二次世界大戦でゲシュタポのコロスリストに載り、日本軍とも戦った白人の英雄が失明し、小説家となり、視力を取り戻したのちにやったこととは…薬と顔料で皮膚の色を変え、黒人として生活を体験して日記を公開するという…行き先は、人種差別が激しかったころの、その中でも最も苛烈な米国南部。何が起きたのか。のっけから興味津々よ。記述が生々しい。現代にも通じまくる。すげーわこいつ。マジで。私はなぜ今までこの本を知らなかったのか。
肩書きがうるさいライターが、過去に実家の工場を経営をしていた時期に大型トラックを運転していた。そのころの経験を元に、トラックドライバーの事情について述べた書。
確かYahoo!ニュースか何かでよくこの著者の記事が載っていて、それで著書を読んでみようということになったんだと記憶している。中身は知らなかったことが多く、非常に参考になる。
自宅の近所の大きな公園…まあ等々力緑地だが、そこにトラックがよく待機している場所がある。おそらく時間調整と休憩なんだろうけど、駅に向かうバスの通り道にもなっているし、地元の中学生の通学路にもなっている。そこに入るための道路の片方は生活道路だったりもするから、邪魔だと思う人も多いだろうと思っている。近所の工事の車とかだったら事情もわかりやすいけど、ほとんど無関係な通り道で止まってるとしたら、なおさら。
「人種」とは何かを説明した本。そもそも人類は現在、他の旧人をことごとく滅ぼした新人のみになっているから、種族は1つしかないんだよ。他の動物に比べて広範囲で交配を繰り返してきたため、多様性も少ないみたい。まあつまり、ほぼ同じだ。何が同じで、何が違うのか、という話は非常に微妙な話になる。
それで、では指輪物語のエルフやドワーフ、ホビットは種族なのかどうかという話に…はつながらなかった。そういうファンタジーの世界の話ではなく、リアルな学術の話が続く。
中編2本の本。
1本目は田舎の選挙の話で、2本目はガラス屋(ビルの窓拭き)の話。どちらもなかなか印象的な物語だった。
選挙の話は、構図としては善と悪をはっきりさせた上で、主人公をうまい場所に立たせて語らせ、動かした感じ。唐突とも思える終わり方の余韻もじっくり味わえるよね。
ガラス屋の話は、死亡フラグの回収がどうもね、引っかかるんだよね。ただ描写がすごく良かった。自分が通っている会社のビルにも窓拭きの人が来ることがあるんだけど、自分がやることを想像すると足が震えるところではあるよね。俺としては、中から拭かせてもらいたい。あるいはロボットで拭けるようになるといいのかも。自分の家の近所に高所作業の会社の事務所があった。普通のアパートの一室に看板立ててたなー。今は移転したみたいだけど、あるイベントでそこの会社のブースで高所作業体験みたいなのをさせてもらったことを、今でも覚えている。あそこは巨大建造物の検査とかの会社だったから、窓拭きはやってないのかもしれないね。
アメリカの民主党の支持者が、トランプを勝利に導いた支持層を分析した書。かなり正確だと思わせる分析だ。合点がいくし、日本もあるいはこの路線が主流派になる日がありうるかも、と思わせるものがある。最初はこれアメリカ特有のものなのかなという感じもしたけど、日本にだって応用可能な話だと思ったんだ。
ホワイト・ワーキング・クラスというのはアメリカの白人労働者層で、今までは「中間層」つまり富裕層でも貧困層でもないという部分に一括りにされていた人々。それをエリート側(専門職)とそうじゃない側(ワーキング・クラス)に分類し、ワーキング・クラスの苦悩に対応しているのがトランプだった、と。ワーキング・クラスが欲しいのは援助ではなく、安定した仕事。それを勤勉にこなす人生を誇りとしている。
あるサッカー選手が大病を患いました。その復帰までを記した自伝。公式戦に戻れるまで、3年以上かかった。話としては知っていたけど、詳細は知らなかった。途中契約凍結していたらしいので負担は少なかったのかもしれないけど、3年待ったチームも頑張りましたよね。その間にJ2に降格し、選手も大幅に入れ替わった中で。似た境遇としてすぐに思い浮かぶ大宮の塚本もこの本に出てくるけど、塚本はプロ選手には戻れなかったが、大宮で活動を続けている。
技能実習生の話。国によって制度が違う中で、ベトナムから来る人たちはかなりひどい状況に追いやられているらしい。多額な借金を負って日本にやってきて、ひどい扱いを受ける。なかなか凄い話で、凄い本だった。
いやーほんとひどい話よ。許されてるのこれ。ベトナムしっかりしろ。借金を強いられる制度を改善すればだいぶマシになると思うけど、どうかな。家賃の話とか、日本側もひどいんだが。人権ってのは基本的にホモ・サピエンスの全員に与えられているもので、基盤だと思うんだけど、それがない立場ってのがあるのか。
アジアの原人たちの多様性について。監修の海部さんという学者の研究に密着して紹介する。
人類。今はホモ・サピエンスつまり新人しか世の中にはいないんだけど、かつては猿人・原人・旧人がいたわけだ。共存していた時代もある。アフリカから出て地球に広がった原人の子孫はいなくなって、改めて新人がアフリカから出てきたというわけだ。
で、地球の人類はなぜ我々新人だけになってしまったのか。
という謎が根元にあり、アジアの原人の化石をいろいろ研究していっていろんな新しいことが分かってきて…という話ですね。凄いよこの研究。学術に寄りつつも読みやすい文章構成が心地よい。