物理学者シリーズ。なかなか良かった。セガールは最後まで出てきませんでした。期待してたのに(してない)。
推理小説としては、このトリックを考えついた時点で勝ちですよね。それに四半世紀に渡る因縁を付け加えたのは蛇足? それとも…
物理学者シリーズ。なかなか良かった。セガールは最後まで出てきませんでした。期待してたのに(してない)。
推理小説としては、このトリックを考えついた時点で勝ちですよね。それに四半世紀に渡る因縁を付け加えたのは蛇足? それとも…
本に関する名作SFですね。新訳はどうなのか…まあ、詩のような感じで読みにくいのは間違いないな。現代の作家はこうは書かないだろう。読み手がついていけない。今となっては、自分もあんまり好きじゃない話では、あると思った。
現代のスマートフォン社会と分断インターネット・エコーチェンバー世界を予見していた? とも言える記述も流れている。
燃えない家、は良いなあと思った。火事というのは最も身近で、最も恐るべき脅威だ。地震雷火事親父のうち、地震は稀に起きる大災害、雷は室内なら怖くない、火事はとにかくやばい、親父(=自分)はクソ扱い…というね。
自閉スペクトラム症(ASD)の人は方言を話さないことが多いらしい。人はどうやって言語能力を獲得していくのか、という話にもつながる話。ASDの人の住む世界の理解にも。
いろんな仮説が否定されていく。けっこう面白い話も多かった。鹿児島とか、方言が強いという印象を持たれている地域でも、今は方言が廃れていっていたり。微妙な話しかたの違いなんかは普段意識してないけど、これから気をつけようかな。電車を降りることを指示したい場合の「降りましょう」「降ります」の違い…
雑誌の連載かなんかですかね。それをまとめた本か。テンポの良い言葉で地域ネタを並べていく。なんかこういうテンポの文章をずっと読んでると、自分がバカになっていく気がする。せっかく読むなら、もうちょっと重厚なやつがいいなあ。
内容はまあ、数年前の川崎市についてのあれこれ。書いているのが地元民じゃないとすれば、割と詳しく調べているなあと思った。自分は川崎市中原区に20年以上住んでいるけど、百合ヶ丘と新百合ヶ丘でどっちが強いかも知らなかったんだよね(まああのあたりは南部とも北部とも別だからな)。川崎と新川崎は川崎の方がだいぶ強い。百合ヶ丘は逆か。原宿と新宿は…
絶滅危惧種の保護や、絶滅した動物の復活の話。答えのない課題。
動物側にも文化的な側面があるというのは、なるほどと思った。カラスの話で出てきたが。絶滅寸前のカラスのDNAを保存、復活させたとして、そうやって復活したカラスはもはや元のカラスではないと。鳴き方や飛び方など、親から子へ、群れの仲間から教えられることは多い。それがゼロから生まれるわけではない。人間で同じことをしたらどうなるか考えれば分かる。人類が絶滅したとして、日本人のDNAから1人再生したらいきなり日本語を喋って行列に並び始めるかっていうと、そんなわけはない。
ゲーム動画配信の人気ストリーマーNIRUの、ぼんやりとした自分語りの本。
あーごめんなさい、実はこの人の動画は見たことないんです。家族がこの人の動画が好きみたいで、本を買ったのを横から読んだ。なるほど。
特に感動することもないし、説教臭くもない。素直な言葉が素直に並んだ感じ。物議を醸すような内容は皆無で、読んでて全く不快感がない。さすが炎上対策で訓練されてるストリーマーと言ったところか。
素直な感想としては、自分もこういう文章書いてみたいなーと思った。つまり、「まだスプリントプランニングの途中です」「普通レベルのサラリーマンエンジニアwtnb75の神commitの原点」みたいな。で、子供の頃から若い頃の一人旅の話とか、送ってきた短い人生を振り返りながらぼんやり語るという。
巻島対リップマン。あのリップマンも年貢の納め時か。前作ではずいぶん謎めいていたけど、今作では最初から主人公感が全開だから、ちょっと寂しくもなりつつ、楽しく読めた。
しかしこれ、巻島もクビにはなるんじゃないか? どうだろう。
小さな街の神隠し事件、目撃されたピエロ、そして…ミステリですね。
あとは、あれだ。「ためつすがめつ」の用法をマスターしたいなと思った。序盤になかなかの頻度で出てきた「ためつすがめつ」。私はこれまで「ためすがめつ」だと思っていた。ググって意味を知る。なるほど…こういう小説でしか使わない表現で、自分がこの語を使うイメージは、ないんだが。英語だと「scrutinize(精査する)」? 初見の語だなあ。
内容は少しずつ読者に衝撃を与えていくスタイル。なかなか狂気的でもあり良かったが、人物の名前が覚えにくい。何度も登場人物リストを参照するはめになった。似た名前もいるし、性別とかも混雑している。だいたい皆さんおかしなことになってるし。
SF短編集とエッセイ。全体的には、人間の体がテーマかな。なかなか良かった。とは言え、気持ち悪さはすごくある。昔読んだ、樹上生活するSFを思い出した。なんと言ったか…
途中に挟まれたエッセイを読んで意識したけど、黒人女性なんですね。SF作家は白人男性が圧倒的に多く、今でも非常に珍しいらしい。けど。実際SFには和モノ洋モノの区別はあるし、それこそチェコSF集なんかにも手を出したこともあったけど、性別や人種はあんまり気にしないで読みたいものだな。特にSFというジャンルはそうなんじゃないかと思う。地球の人類は種族としては1つで、人種という区別はそれ自体が科学的なものではないわけだし。その外側に意識を向けるような内容のSFであれば、なおさら。
若い人との座談会を本にしたもの? かな。小学生から大学生までを相手に京大の先生が指揮を取って、食べるということに関する哲学的なことを語り合う。
さすがにまとまりはないけど、割と面白かったな。大学の先生らしく、いろんな本の紹介があったりして、興味深いものがいくつもあったので、いずれ読む本リストの拡張がはかどったよ。たまにはこういう本もいいよね。