Jリーグにいるじゃないですか、広島系の優秀な人物たちが。川崎(フロンターレ)が最近までお世話になっていた風間さんとかもそう。
この、東京圏でも大阪圏でもなく、広島。割と多いんです。しかし、なぜ広島なのか? そのルーツとなった人物の伝記。著者があの木村元彦だけあって読み応えも満点で、なおかつ素直に読める。オシム本、我那覇本に引き続いてこれとは…ベストスポーツノンフィクション率が最も高い著者だね。少なくともサッカー系ではぶっちぎりだろう。
Jリーグにいるじゃないですか、広島系の優秀な人物たちが。川崎(フロンターレ)が最近までお世話になっていた風間さんとかもそう。
この、東京圏でも大阪圏でもなく、広島。割と多いんです。しかし、なぜ広島なのか? そのルーツとなった人物の伝記。著者があの木村元彦だけあって読み応えも満点で、なおかつ素直に読める。オシム本、我那覇本に引き続いてこれとは…ベストスポーツノンフィクション率が最も高い著者だね。少なくともサッカー系ではぶっちぎりだろう。
プロのギャンブラーがカードカウンティングを武器に世界のカジノを荒らし回った話。名前と顔を出して著書を出しているからにはもう引退したんだろうと思ったら、そうでもないらしい。
ギャンブラーが一番恐れるのは出禁になること。出禁になると途端に稼げなくなるってわけ。甘いルール設定の賭場はまだ世界中に残っているらしく、ラスベガスみたいな本場では通用しなくなった手法も通用するとか。
前半生もなかなかのものだが、後半のアフリカや中南米でのギャンブルもかなりグイグイ読ませてくる。確率論ということだとかなり長時間、繰り返し賭け続けなければ儲けは出ないんだろうなぁ。私は飽きやすいからダメだろうな。この人はブラックジャックが本業だけど、小学生時代のビン集めやファミコンゲームの転売、違法コピーなども含めて、波乱万丈? の裏稼業の連続。痛快ですね。人生の参考にはならなさそうだけど、読み物としてはとても面白かった。
ISの、あの覆面の処刑人、モハメド・エムワジについて記した本。イギリス人ジャーナリストが、エムワジがシリアに渡る以前にインタビューしていたことが分かったので、取材をして本にした。
インタビュー時点のエムワジはイギリスの諜報機関から嫌がらせを受けていて、結婚や就職も邪魔されていた。それで絶望したことも、彼がシリアに渡って処刑人になった一因ではないかという印象を持たせる。実際に多くのムスリムが脅され、スパイとして勧誘されていた/いるようだ。
活動家、弁護士、知事夫人、大統領夫人(ファーストレディ)、上院議員、国務長官(日本でいう外務大臣)、そして今度はもうじき大統領になろうかというあの人の、国務長官時代のことについて述べた本。民主党の予備選でオバマ現大統領に負けて、国務長官への就任を依頼されそれを受諾してからの激闘の日々…なんだけど。
はっきり言うとつまらない本だった。この人にどの程度の意識があってこの本を書いたのか疑ってしまう。経歴からすると「ガリア戦記」を書いたカエサルと比較されるような立場ですよこの著者。真面目にやれよ。いや、真面目にやりすぎなんだよ。眠くなるよ。
つかこうへいの評伝。つかこうへいの劇団員でライターで今も芝居に関わる仕事をしている著者が丹念に描く。結構長い本でした。
死んでたんですね、つかこうへい。私は芝居やら映像やらは見てないんですが、小説は読んでました。中学時代かな。その頃すでに代表作がいくつもあったと記憶している。そんなんで、私には小説家という印象しかないんです。何かの小説で早稲田のラグビー部と試合をすることになった主人公がボロボロになりつつ「オラァ、慶應よ」と啖呵を切るセリフが印象に残っている。あの頃は自分が慶應に行くのかと思ってましたが、自宅から遠いやら何やらで結局、早稲田に行くことに…。そんな私ももう40のオッサンですから、そりゃつかこうへいも死にますよ。
あのルネサーンスの人が波乱に満ちた半生を綴る。相方の樋口との出会いのあたりから先は随分あっさり書いてる。
その生い立ちは凄まじい。朝顔の話とか、ランドセルの話とかはとにかく凄い。まあでも「盛ってる」感もあるんだけどね。自己分析は割と正当なものかもしれないな。少なくとも間違っているという気はしなかった。頭は良かったんだろう。何が彼をそうさせたのか。慢心、環境の違い…
あの家入さんの続編。ロリポップとかペパボの人ね。引きこもりから社長になり、最年少で上場、そして転落。振れ幅の大きい人生を振り返る。絶頂から2年でどん底だもんね。さすがだ。社長時代も打ち合わせブッチとかしまくっていたらしいという。おいおい。
飲食業にのめり込み、ペパボを追い出され、お金に困るようになって、離婚して…しかしこの人の凄いところはやりたいことはやってるんだよね。やはり家入一真。誰よりも繊細で、それでいて破天荒。そんな芸当、この人にしかできないよね。
あの西城秀樹の闘病記。脳梗塞になってリハビリを続けて歌えるようになったと。実際このあと2004年の市制記念試合で私もYMCA踊りましたからね。なつかしいなぁ。声量が足りなかった川崎麻世っていまどうしてんだろう。元気かな。あれでヒデキが凄かったんだということは再認識した俺たち。
で、こないだも市制記念試合があったので、この本を手にとったわけだ。
いろいろ書いてあるけど、西城秀樹とて人間なんだなぁ、という感想が適切かな。脳梗塞はけっこうヤバいが、うまくいけばサヴァイブできないこともないね、ということは分かった。外国で発症したときの不安は察して余りある。可能な限り良い対処をして、良い医師にかかってリハビリを続けて、そして復帰できたわけだ。まあこういう本書くのは再発フラグ…というのは本当の話で、このあと再発して再度復帰するところまでがセットだよね。
親から虐待を受けて中学生で家出して、そのまま人間界を離れて洞窟に住んだ男が壮絶な半生を淡々と綴る。なんともすげー話。シロの話とか、サバイバル関連の知識を詰めた話とか、途中で優しかった兄に会う場面なんかもいいし、ドラマだよね。ただやっぱり人間界を離れて徒歩でいろんなとこに行ったり、自殺しようと思って失敗して富士山の樹海にも行くんだけど…
凄惨な話と思いきや、本人の資質か編者の特性か、暗さがあんまりないので普通に読める。悪人ではないんだよな。ただこの人相当汚かったろう。
田代まさしが最初の出所後について記した本。まあ、割と元気に再起に向けていた頃の話で、その後また薬物で捕まっちゃうというオチがあるんだけど、出版時期から言ってそこまでは書かれていない。でもそれを知って読むと薬物の怖さがむしろ分かるというこのアングルね。絶妙なものがある。
この本の出版から次に薬物で逮捕されるまでに1年ちょっとしかかかってないわけだ。それも、無分別な若者ではなく、50過ぎて紆余曲折、酸いも甘いも噛み分けたはずの、いいオッサンがだよ? 割と寛大に仲間の支援も受けていた奴がだよ??