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山椒の実

Category: Adventure

ビーグル号航海記 (チャールズ・ダーウィン)

自然科学者の冒険記。まあ、あのダーウィンだ。誰もが知っている。今から約200年前の話。地図を見ながら読むといいと思う。フエゴ島とか、マゼラン海峡とか、知っているようで全然知らなかったからな。

自然物に対する観察は当然あるし、奴隷制に関する記述もあり、人や国や制度に関する観察もしていたことがわかる。この全てに、後の大研究につながる発見や考察が多くあるんだな。何度か体調を崩しながらの旅になった。大地震と津波も経験している。そこでも、観察と考察。学識の高さを感じさせるが、これ当時20とかそこそこの若者だったらしい。すごい。傑物だ。

私のように黒い夜 (J.H.グリフィン)

とりあえず、凄い本だった。こういう本が読みたかったんだよ俺は。そういう、冒険でもあり正義でもあり歴史でもあり…まさにこれぞ名著。生きててよかった。

第二次世界大戦でゲシュタポのコロスリストに載り、日本軍とも戦った白人の英雄が失明し、小説家となり、視力を取り戻したのちにやったこととは…薬と顔料で皮膚の色を変え、黒人として生活を体験して日記を公開するという…行き先は、人種差別が激しかったころの、その中でも最も苛烈な米国南部。何が起きたのか。のっけから興味津々よ。記述が生々しい。現代にも通じまくる。すげーわこいつ。マジで。私はなぜ今までこの本を知らなかったのか。

ロビンソンの足あと 10年かけて漂流記の家を発見するまで (高橋 大輔)

ロビンソンクルーソーのモデルとなったセルカークの暮らした場所を探る冒険。前半のストーリーが期待を高め、後半の発掘作業が学問と歴史の奥深さを知らしめる。

いい本を読んだなー、という感想を持った。考古学は私が考えていたほどいい加減なものではなかった。ここまで探求した者だからこそ書ける、最後の描写の臨場感ね。

セルカークその人は気難しい船乗りで、乗ってたのは私掠船という公認海賊。あまり近くにいて欲しくない人物像ではある。