VM環境っつーかLinux環境だ。これがないと何かと始まらないよね結局。
普段はdockerで間に合うんだけど、ごく稀にvagrant使いたくなることがあるでしょう。デプロイ先の、dockerとOSのバージョンに関する問題を手元で再現させたい時とかさ。でもApple Siliconでvagrantでうまく使えるVMシステムっていうのはあんまり気軽じゃない。UTMとかCLIはちょっとずつ出てきてるけど、まだvagrantを実現できるだけの機能はなく、プラグインも作られていない。limaもいまだvagrantからは使えないみたい。再現性のあるVM環境として便利なんだけどな、vagrant…
もうみんな(自分もだが)vagrantなんて使ってないし、仕方ないのかなーと思って漁っていたら、macOSにも仮想マシンのレイヤのAPIが出ていることもあって、割と良さそうな知らないやつがポロポロ出てきていたんだ。で、そのうちのorbstackってやつを試している。こいつが割といい感じだった。
起動する時にタイプがdocker(コンテナ)かLinux(VM)かを選択できる。dockerを選ぶとdocker contextにorbstackが勝手に追加されて、何も意識することなくdockerやdocker composeコマンドから使えるようになる。docker plugin(←マイナーな機能)も互換性があって、以前に作ったghcr.io/wtnb75/anyfsも使えて、s3fsのvolumeを作ってアクセスできた。むかーしcolimaを試したときはdocker pluginに対応してなかったんで、本家docker desktop以外では使えないんだろうなと思ってたんだけど、orbstackは普通に使えてビビった。
普段使っているdocker desktopも使い勝手は悪くはないし、開発も続いていて機能追加も降ってくる。会社で払っているライセンス代も更新している。ただ、自宅のマシンでdocker desktopを使うかどうかには迷いがあった。
orbstackはLinuxのVMも作れて、選択するだけでUbuntuやAlpineが速攻で上がってきたりする。ディストリビューションも結構いろんなのが選べるし、かなりシームレスにホストとVMを行ったり来たりできる。ただvagrantには対応してない…ので、当初の目的は果たせないのだった。まあdocker環境で普段使いしてもいいなと思える完成度ではある。この作り込みは、いずれ有料化するんだろうなという雰囲気がする。
ただVM環境だと思うとUTMのほうが(完成度は低いかもしれないが)使えるんじゃないかと思った。orbstackのVMはカスタマイズ項目が少ないので、これだけだとコンテナじゃなくてVM立てる意味が感じられない。