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山椒の実

日本インターネット書紀 (鈴木幸一)

日本書紀っつったら国生みとかヤマトタケル、だよねー。

この本は日本の最古参インターネット企業、IIJの創業者がつづる、日本のインターネットの歴史。まあ謎の規制との戦いですよね。

IIJが今まで生き残ってこれたのは、当時(1992年)インターネットで食っていけるなんて思ってる人は日本に他に誰もいなかったわけで、そこに着眼した時点で勝ちなわけです。企業を起こすには見通す目が必要。あとはタイミング。タイミング的にもベストに近かったはずだが、やはり規制との戦いがね。

Chronicle: Capture and Analysis of NFS Workloads at Line Rate (Ardalan Kangarlou, Sandip Shete, and John D. Strunk, NetApp, Inc.)

NetAppの論文。

ストレージの話ではなくて、NFSのキャプチャをするに当たって、性能を出すためにどう工夫したのか、という話。性能向けのプログラミング技術の参考になればと思う。一般論として、キャプチャの人はいろいろ頑張るからね。

libtaskでパイプライン処理。当然zero copy、dedup用にチェックサム計算も行う。使ったチェックサムは512Bごとに64bitのやつ。書き出しは圧縮してストレージを節約。

A Tale of Two Erasure Codes in HDFS (Mingyuan Xia, McGill University; Mohit Saxena, Mario Blaum, and David A. Pease, IBM Research Almaden)

読んだ感想を、ちょっと実況風に。

HACFS。Hadoop HDFSのErasure Codeの話。Erasure Codeってのは、知ってる人も多いと思うけど、高度なパリティみたいなもんですね。一部が壊れても復元できるようにしている。例えば身近なところだとQRコードとか、一部が読み取れなくても情報が伝わるようになってたりするでしょ? ああいう種類のコード化の名前がErasure Code。←これで説明になってる??

身の上話 (佐藤正午)

宝くじの当選金を横領した人物の、なぜかヤケに詳しい身の上話を謎の男が語る。テレビドラマにもなったらしい。いろいろ事件が起きる。

この種の小説の常として、途中からもともと怪しかった人物はますます怪しく、全体的に雲行きが怪しくなり、起承転結、最後まで目が離せない。宝くじなんて最初からいらんかったんや!

こういう小説を読みたかった。この著者の他の作品も読んでみたいと思えた。

フロンターレあるある (いしかわごう)

俺達のフロンターレに肩入れするスポーツライター、いしかわごうがフロンターレ公認の本を出した。それがこの「フロンターレあるある」。

私はこの本を市内のとある本屋で平積みされているのを見かけ、子供を横目でマークしつつぱらぱら立ち読み。ジュニーニョが不動産屋をやってると書いてあるのを確認して、即座に購入した。それだけで購入の価値があります。他にもいろいろ楽しいネタがたくさん。

思ってたよりもずっと、いい本じゃないですか。読んで楽しい。人生が充実する。私はこの本がきっかけでバラ色の人生を送ることに…

FlashGraph: Processing Billion-Node Graphs on an Array of Commodity SSDs (Da Zheng, Disa Mhembere, Randal Burns, Joshua Vogelstein, Carey E. Priebe, and Alexander S. Szalay, Johns Hopkins University)

論文斜め読みの記事もここに乗っけてこうかな。斜め読みなんだけど、斜め読み以上のことはしないと思うので。

さて、これは先月やっていたFAST15の論文で、なんとなくタイトルに惹かれて最初に通勤電車で読んだもの。全部の論文をまとめてEPUBで配布してくれるのがありがたいですよね。まあ気になったものはもっと読んでこうと思ってはいますが、どこまで読めるかは分からない。

ひとことで言えば、グラフの処理をSSD Arrayをうまく使ってやった話。全体的には、さすがにFASTだけあってよく書けていると思った。文章も読みやすいと思う。

東大教授 (沖 大幹)

東大教授とはどのような職業であるのか、ということを論じた本。別に深い内容があるわけじゃない。ただ東大教授の生態を記した、それだけの著作。

とりあえず東大教授というのは悪くない職業であることは分かった。だけど、記述は退屈で、読む価値はなかったように思う。まあタイトルに偽りはない。おれは何を期待して読んだんだろう、って話でもあるんだが。

ピルグリム (テリー・ヘイズ)

図書館で借りるんじゃなくて買って読むのが正解だったな。私は図書館で借りたので、1巻を読んでからしばらくして2巻を読んで、3巻まではあまり空きはなかったんだけど、そういうわけで一気に読みたかったのに途切れ途切れになってしまったというのは後悔している。

中身は非常に面白い。この本はほぼ完璧な出来なんだけど、中盤の活劇の描写はそれほどうまくないようにも。そこ以外はまさにパーフェクトなスパイ小説。この著者は映画系の人で、小説は初めてらしい。無駄につなげちゃったな、と思うところもある。最後の武器はやっぱコレしかないよね、というのも。

内乱記 (ユリウス・カエサル)

名著「ガリア戦記」の続編。まあオマケみたいな扱いだが、ガリア戦記の素晴らしさと比べるとだいぶ落ちる。翻訳も「新訳 ガリア戦記」と比べると良くなかった。

なぜ落ちるかというと、内乱だけに激戦が少なく簡単に投降してきたり裏切りが多く、爽やかさが全くない。あと敵対勢力のほころびを大きく言い過ぎていて、有り体に言えばバカにしすぎていて、ガリア戦記で見せた冷静な目がなくなっている。ガリア戦記を読んだ後はこれ、後世の書物はいらないんじゃないかとさえ思えたけど、内乱記を読んだら、もうちょっとうまく書いた本がないとダメだよな、と思えてくる。カエサルも筆力が衰えたんだな。いろいろ都合もあるんだろうけどね。

教誨師 (堀川惠子)

浄土真宗の僧侶、渡邉さんの半生を描いた伝記。彼は広島で被曝、長じて東京で僧侶となってから長期間、死刑囚の教誨師として過ごした。途中アル中になったりして。

救いとは何か? という話ですよね。結局そこ。そこに、死刑囚であるが故に、という話がからむ。まあ、読んでみるといいですよ。