かなりバラエティに富んだミステリ選。選んだ時代が幅広いからかな。ちょっと無理がありすぎるやつもあるし、現代的観点から言うと問題が発生するようなものもあった。句読点の関係で文章が読みにくいやつも。元の短編は古いものも選ばれているものの、この本自体は最近出た本。ただ全体的には現代の人が読むレベルにはないものを選んじゃってるんじゃないかなあ。
この中では俳句のやつが飛び抜けてよかったな。これが事件ですらないけれども、なんとも綺麗な謎、そして綺麗な謎解き。こういうのがいいんだよな。
かなりバラエティに富んだミステリ選。選んだ時代が幅広いからかな。ちょっと無理がありすぎるやつもあるし、現代的観点から言うと問題が発生するようなものもあった。句読点の関係で文章が読みにくいやつも。元の短編は古いものも選ばれているものの、この本自体は最近出た本。ただ全体的には現代の人が読むレベルにはないものを選んじゃってるんじゃないかなあ。
この中では俳句のやつが飛び抜けてよかったな。これが事件ですらないけれども、なんとも綺麗な謎、そして綺麗な謎解き。こういうのがいいんだよな。
割と傑作寄り? 良い出来のハードボイルド長編。このくらい文章が上手い人がしっかり書いてくれると、締まるね。かなり引き込まれて一気に読んでしまった。これなら今季のマイベストを狙える。
まー気になる点といえば、ちょっと偶然が過ぎる面があるのと、主要登場人物が全員頭がキレすぎるところくらいかな。あーでも凡人もいるのか。
途中から「あれ? これシリーズものになるの??」って感じになったミステリ。そんないきなり次回作への準備みたいなモードになっちゃったら、本編に集中できないじゃん。どうなのかと思った。雰囲気はあるし文章力が高いのは分かったけどさ。
メインの謎自体はそもそも論理で解き明かした感じではなくて、まあその辺の問題は抱えている作品だと思った。外見に関する描写が多いのは、映像化を意識してるのかもしれない。そうなるとシリーズ化への意識も、そういうものなのか…とも。
後味悪めのミステリ短編を選んだ本。以前に読んだハートフルと対応するやつね。まーでも、全体的にはミステリのテイストは少ないか。
この中では「実家」が良かったな。唯一の救いすらも断ち切っていくスタイル。豪快なる狂気、それに陥るまでの道のり。
大掛かりなSF、未来歴史物。結構好きな人多いんじゃないかな。私もそうだが。この、しっかり作り込んである非現実世界の中での、リアル感。この世界を表現するには多くの文字数が必要で、実際かなりの長編だったけど、一気に読めた。マンガやアニメにもなってるんですね。人気作だったのか。
序盤から意識させてくる事実、そしてラスト付近で明らかにされる事実の衝撃。読んだ後でWikipedia見たけど、記述が壮絶なネタバレもいいとこだなー。そこまで書いていいのか? 罪なのでは? 疑問に思う。
雪山でヨボヨボのおじいちゃんが強盗団と戦う話。街中ではダメ男でも雪山では最強の百獣の王? ってわけでもなくて、うーん…まあ、アクションだと思って見たら、ダメなんだと思うよ。静かすぎる。
最後のやつの倒し方はちょっとどうかと思った。罠くらい使うのかと思ったら、行き当たりばったりのイチかバチかだったなんて、いいのこれ? と思ってしまった。
携帯メールで書かれた、見開きサイズのショートショート集。一般公募からプロの小説家が選ぶ、みたいな形式で、選ばれたやつらね。
まあちょっと素人っぽいのも多いけど、この中では冷凍しらすのやつが良かったかな。
プロ2人の作品もある。クオリティは流石にプロだけど、このプロたちは本当に携帯で書いたのかな。長さを決めて普通に書いたんじゃないか疑惑(?)。佐藤正午のは連作だから、ちょっとずるい感じがした。
麻雀プロの自伝的小説。四暗刻の人ですね。本田がトップを取って宣伝するとなったときに、その時点でタイトルしか読んでいなかった(?)やつ。理工学部から社会人になりOLをやっている麻雀打ちが競技プロになり、ちょうど発足したMリーグのドラフトにかかって活躍する。
活躍と言っても雷電だから、チーム自体は弱いんだけどね。黒沢自体は雷電のエース的存在だからなー。
一部の団体名を除いて名前は変えてあるし脚色も多いんだろうけど、かなり自身の過去を反映したものになっているみたいな感じでした。
物理学者ミステリシリーズ。やったー短編集だー。待望の短編集、安定の出来。長編で練り上げられた完全犯罪を暴くというよりも、こういう咄嗟のトリックをサクッと見つけてくれた方が、私は好きだな。
主人公も、人柄がずいぶん丸くなりましたね。最初の頃はこんな奴じゃなかったのに…まあ、それも成長という意味があるんだろうな。学者の成長物語? と表現してしまったら、このシリーズのイメージが変わってしまうよ。
物理学者ミステリのアレ。また長編でした。アクション映画に出てくる米軍の秘密兵器のような機器が、まさかの登場。それでもこのシリーズらしく、割と現実的な設定だった。
今回は、若者の狂気という感じ。まあでもこれまでの長編と比べると、だいぶ正気寄りか。ラストのクライマックスは、映像映えしそうないい出来でした。