端的に言うなら、狂ってる本だった。虐待を受けていた少女が殺人鬼になるまでの経過をたどり、フジコ視点でひたすら描写する。殺人鬼フジコという存在がどうやって誕生し育ったのか。これはキツいな。序盤と終盤の描写、物語の外側の話、伯母から繰り返される小言、それらが混ざると?
やはり人を不幸のどん底に突き落とすのは貧乏だな。カネの不安は多くのものごとを台無しにする。肝に銘じなければなるまい。まともな大人が周りにいないキツさもある。子供だけではどうにもならないこともある。この本の主人公に関しては、そもそもカネはあったはずなのに…
ぼやかしながらも妙にリアルな解体の描写も印象的だ。続けているうちに雑になっていくが、どこらへんまで丁寧に解体していったのか。すぐに捕まりそうなものだが。
はしがきとあとがき。小説の外側の構造は必要だったのかな。そこまでしなくても、と思ってしまう。ミステリ要素がそこにしかないけども、蛇足感があったように思う。むしろそれがあるならそんなに殺さなくても、と。なんとかならんのか。
つまりアレだ、殺しすぎだ。単純に人数が多い。死者を把握しきれなかった。15人も描写されてないよね? 気のせいか。最後の方はモブを殺してっからなー。そんなにスムーズに実行できるだろうか。大部分が単独犯だし、このやり方は難易度が高いと思う。こないだ読んだ殺人鬼仲間のカエル男の手口と比べても難しそう。まあ殺害方法の描写はメイントピックではないからな。