ヒトコブラクダ層ぜっと (万城目学)
事実、名前の肥大化という現象があって、大和、大地、太陽、宇宙、etc… 現代人の名前というものの深淵を覗く思いであるが、この本では天地人の3人が揃い踏みする。それぞれの持つ3秒の奇跡がうなりを上げる。なんの代償もなしに使えるのか、この3秒は。なぜだ。
リアルで奇想天外でなんでか分からないままに惹きつけられる、まさにワールドとしか言いようがないストーリー展開。
この結末はどうだろう。終盤は蛇足感が大きかったと思うなあ。途中まではかなり好感を持っていたが。なんの部活(競技、種目)かわからないまま進んでいたが、蛇足部分でなんとなく競技が分かる感じになった。そのへんのフワフワ感もあるんだよなこの作品には。