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山椒の実

無限の月 (須藤古都離)

ゴリラ本に引き続き、同著者の第2作。これまたすごい話だった。ラストの蛇足? は唐突すぎるので置いといていただいて。全体的には、なんとも素晴らしき物語で、本当にいい読書体験だったなあ。木下が満場一致のMoMだ。あわれな芳澤は破滅でもしてろと。

共通する足の怪我の謎も、そんなものかと思ったがよく考えるといい味を出しているような?

SF的要素もちゃんとしていて、ドラマ部分にも強烈に引き込まれる。しかしこれ、日本と中国だったからこういう物語に着地できたんだが、例えばもっとこう、マラウイとか宇宙ステーションとかだったらどうなっていたことか…みたいな考察もありうるよな。遅延とか時差とかを考慮して。たどり着く苦難も中国どころではない。

ただ前作でジャングルや動物園の描写が凄かったことを考えると、それでもかなりのところまで行けそうな気がするが。