若い女が絶滅的に死んだあと、可逆的性転換技術を使って若い男を女化して子供を産ませようと、そういう世界を描いたディストピアSF。これは設定だけで面白いとわかりそうなものだが、果たしてどうか。
まあここまで技術が発達していれば、人体なしで子供を作れても良さそうなもんだが。
なかなか良かったと思うよ。章ごとに違う人生を描くそのストーリーも安定した水準を保っていて、ラストもしっかりディストピアしてた。
ただまあ、もうちょっと展開にパンチがあってもいい気がするけどなー。どうしても、初期設定の強さで最後まで押し切った感じになってしまう。