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山椒の実

コンビニ人間 (村田沙耶香)

序盤からかなり驚異的な変人? が主人公であることが明かされるのだが、要はコンビニより生まれ出でし、人間のような風貌の狂気的な女性(?)が、それでも生きる。…で、いいのかな??

まあでも、実際に、いそうだよね。こんなやつ。いわゆるなんだ、なんとかっていうタイプの人ね。正しそうに見えるはず、と計算してからじゃないと擬態動作できない。最近生まれた知性と言えるAIだって、多かれ少なかれ、そうだろうよ。誰しも心の中にスコップを持っているんだ。それにしては自分に対して素直なところがあるのが厄介という。

ラストも凄かったねえ。縄文クソ野郎の願いは真人間にしか通じなかった。めでたしめでたし? 奇妙な後味も残る、印象的な小説だった。