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山椒の実

信長の原理 (垣根涼介)

数多くある信長本。今さら信長かー。とも思ったけれども、日本史の大エースだから、少しは読んでもいいんじゃないか。でもノブくん最後はセイヤーされるんだろ? オーズの映画で見たよ(いつの話だよ)。

信長に学ぶビジネス書みたいな文章が頭に浮かぶわけだが、果たしてどうか。割と楽しめた。まあだいたいの流れは知っている。俺たちの奇妙丸も出てきて活躍した。柴田カルティエが出てきて高級ブランドだった。まあなんというか…結局はビジネス本みたいな内容だった。信長が社会生物学の学者みたいな研究をしてパレートの法則を発見してノーベル賞を狙ったり、ドラッカーを学んだ何某のような動きをして天下を布武していく物語。物語の展開上、途中から主人公が変わってしまう。

全体としてはバカバカしさがあるんで、もっとSF寄りに振り切っても良かったと思うんだよな。最後のノブくんをセイヤーするエフェクトとかさ。まだ言ってるけどさ。

文章は上手かったし、普通に読めば「高能力の作家がプロット通りに書いた」みたいな歴史小説だった。名前を見れば、あの名作ワイルド・ソウルの作者だしね。そして、プロットを意識しすぎた感じではあるかなあ。まあ誰もが知っている結末に向かうという難しさはあったと思う。かと言って説明を端折ると知らない人には分からないし。

しかしワイルド・ソウルはすごかったよね。検索しても見つからなかったから、このブログ始める前に読んだんだろうな。今でも思い出す。